ギリシャ神話:全宇宙を崩壊させたティタノマキア戦争
ゼウスがクロノスから王権を奪った後、オリンポス山に陣をとったゼウスたちと、オトリュス山に陣をとったタイタンたちは争いを起こしました。
この戦いは、山々が根本から大きく揺らぎ、世界を崩壊させるほどの大きい戦いでした。
しかし、初めのうちは、ステュクスの一族がタイタンを裏切るなどの動きがあったものの、不死の神々どうしの戦いは、どうにもこうにも互いに決め手を欠き、10年の間決着することがありませんでした。
ガイアはゼウスたちに、ウラノスがタルタロスに幽閉した三人のヘカトンケイル(百手巨人)たちと、三人のキュクロプスを味方に付ければ勝つことができると助言しました。
ゼウスたちは幽閉された巨人族を見張っていたカムペを退治して、彼らを解放し、味方にしました。
キュクロプス達は助けてくれた礼にと、ゼウスには万物を破壊し燃やし尽くす雷霆、ポセイドンには大海と大陸を支配する三叉の矛、ハデスには姿を隠すことのできる隠れ帽を与えました。
ゼウス達とタイタン達は再び激突しましたが、心強い味方と究極の武器を手にしたオリュンポス勢が常に優位に立ちました。
ポセイドンの三叉の矛の力で全地球は凄まじく揺れ動き、姿を消したハデスがタイタンたちの武器を奪いました。
ヘカトンケイルたちは一度に300の巨大な岩石を休みなく投げ続けてタイタンたちを打ち負かしました。
ゼウスは雷霆を容赦なく投げつけ、その圧倒的な威力によって天界は崩れ落ち、見渡す限りの天地は逆転しました。
全空間に光る雷光はタイタン族の目を焼き、瞬く間に視力を奪いました。
雷霆から放つ聖なる炎は、地球を破壊し、全宇宙とその根源であるカオスすらゼウスの雷火によって焼き尽くされました。
タイタンたちは、オリュンポス勢の猛攻撃に耐え切れなくなり、遂に10年も続いた神々の大戦に終止符が打たれました。
こうして、オリュンポスの神々は華々しい勝利を飾ったのでした。
その後、不死身であったタイタン族はタルタロスの深淵へと封印されました。
ゼウスが天、ポセイドンが海、ハデスが冥界を治めることとなり、大地は皆のものとなりました。
そしてオリュンポスの支配が始まりました。
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