キャスト座談会③クーパー
クーパー役¦新井海人・古川雅達・岡拓未
クーパー座談会
インタビュアー¦まずはオーディションの時の思い出を聞かせてください。
岡¦オーディション会場に行ったらほぼ全員知り合いみたいな回で、犬のおまわりさんみたいな台本渡されて、変なことをさせられました(笑)
古川¦岡くんと僕同じ回だったよね。僕はなんかサイコパスの役って言われました。
岡¦面白い台本で、お芝居とかじゃなく、ふざけまくってました。
インタビュアー¦その時は「合格勝ち取ったな」って自信はありました??
岡¦実は...僕だけ合否が来るのが遅かったんです。みんなには連絡来てるのに...みんなの2日後の夜中の1時に来て。(笑)僕はこれに出ることにかけてたから(落ちたと思って)本当に落ち込んで...
古川¦僕は自分に合格の連絡が来た時に丁度プロデューサーと会ってて、その時に岡くんが合格したことも聞いてたんです(笑)
岡¦僕が古川さんに「落ちたかもしれない。」って連絡したら「(岡くんは)クーパー役で合格じゃないの?」って送られてきたんです。驚いて「なんでですか?」って聞いたら...
古川¦その時に連絡来てないんだなって察して、「あ、じゃあ落ちたのかもしれないね」って(笑)
岡¦僕それを見て、「うわあ!!!!落ちた!!!!」ってなって...
新井¦周りみんな酷いね(笑)
古川¦いや!受かってるの知ってたから!(笑)なんなら返事するの遅かったからその間に連絡来てると思ってたの!
岡¦その日舞台の小屋入りの日だったんですよ...
全員¦えーーーー!
岡¦舞台裏でずっとメールを更新しまくってました(笑)
古川¦僕はプロデューサーから連絡がいってると思っていたから(笑)まだ来てないのか、でも受かってるしな...よし、追い討ちかけとこうって(笑)
岡¦「来年頑張れ」って言った...
全員¦(笑)
岡¦家で泣き叫んでました(笑)
インタビュアー¦貴重なお話をありがとうございます(笑)合格していて良かったです(笑)続いて新井さんにも。お稽古が進んできましたが、このミュージカル『IslandSong』の一番の魅力はどんな事だと感じていますか?
新井¦演出家が言ってたことなんですが、一人一人の人生をピックアップしてソングサイクルで繋いでいく作品ではあるけど、ひとりの人の人生における色んな局面を、別の人の人生を通して描いている、とも捉えられるんです。それでいてかつ、役者は等身大で役に近い人が多い。クーパーは田舎から都会に出てきて役者を目指している青年なので、僕自身も重なる部分があります。だから、見ている人にも刺さりやすい作品だと思います。そこが魅力なんじゃないでしょうか。
岡¦200点満点の...
新井¦凄い今(いい言葉が)でたよね(笑)びっくりした(笑)
古川¦右に同じ、左に同じ...以下同文...(笑)
岡¦役でこの2時間くらいの物語を生きて、最後に到達した時は全然違う姿になっているという...この作品は1年間を描いているとも言われるのですが、その成長ぶりが魅力かなと思います。劇的なことは起きないんですが(笑)等身大だからこそ自分に刺さるし、成長した所が見られるのも魅力かなと思います。
古川¦クーパーは出演シーンは多いのですが、曲の数が他の役よりは少ないんです。その分お芝居のシーンが多くて、クーパーはほかの役よりも描かれているので、「お芝居出来ないとね」と某人からプレッシャーをかけられました。(笑)作品の中に2本ぐらい軸があると思うのですが、その1本はクーパーだよ、みたいに言われて、「ソングサイクルだから皆が主人公みたいなものだけど、その中でもクーパーは主人公だよね」って今回スポンサーでもある某竹千代さんにプレッシャーをかけられました(笑)
新井¦もう誰だか言っちゃってるけど(笑)
古川¦だから、自分に出来る精一杯をやって感じ取って貰えるものがあったらいいなと思っています。
インタビュアー¦役者を目指しているという点以外に性格の面で似ているなと思うこと、ここは違うなということはありますか?
岡¦僕はクーパーとは全然違うんです。クーパーの性格に一匹狼で荒削りってあったので全然違うなと思っていました。でも台本を読んでいくうちにいつの間にかハマっていて...
古川¦具体的にどこら辺が??
岡¦えっ(笑)なんかクーパーってロマンチストなんですよね。
古川¦岡くんにもロマンチストな一面があるんですか?
岡¦ロマンチストな一面ありますね。役者を目指している人は誰しもクーパー的なガッツがあると思うんです。僕はそれをあまり表に出さないんです。でも台本を読んでいて、表に出ていないだけで自分にもそういう熱い気持ちはあるなと気づいて、そこが共通点です。
新井¦台詞の中でクーパーは、「大人しいタイプ」って自分で言ってるんです。あくまで自分で言っているので、他人からはどう見えてるかわからない。でもクーパーは少なくとも自分では大人しいと思ってるんですね。自分が思っている自分と、周りから思われている自分のギャップがクーパーにはありそうで、そういう所は共感できるなと思います。僕も必死で頑張って稽古中に面白いことやったりするんですよね。(笑)
古川¦ポールダンスとか...
新井¦そう。ポールダンスも。ある出演者が頑張って歌ってて、「もっと砕けていいよ!」って言われてたけど、難しそうだったので目の前で僕がポールダンスを踊ったんです(笑)「ふざけろ!」って言われてたから、後ろにいた俺がふざけちゃった(笑)あれも体が勝手に動いちゃったんじゃなくてえええい!って頑張ってやった結果なんです(笑)
古川¦すごいナチュラルだったけどなあ(笑)
新井¦やばい奴じゃん!!!!そういうことするの嫌いじゃないんですけど、ギアを入れないと出来ないんです。だから周りと自分のイメージの差がありそうだなと思っています。
古川¦クーパーは一匹狼だと設定に書かれているのですが、人付き合いが苦手なだけで結果的にそうなってるだけなんじゃないかなって最近思っています。
新井・岡¦確かに確かに。
古川¦最初は、プライドが高くて他の人と馴れ合うのが嫌なのかなと思ってけど、最近はただ不器用なだけで口下手でその結果1人になっているのかなと思いました。自分も人見知りなんです。
インタビュアー¦ええ?
古川¦大人しいタイプなんですけど、そう言うと「はあ?」って言われるし「サイコパスだ」って言われるし...
新井¦それはまあ間違ってないけど。(笑)
古川¦否定して欲しかった(笑)クーパーは日本人的なのかなって思っていて、自分と合いすぎてる感じはあります。だから(演技を)作らなくていいのに無駄に作っちゃって結果上手くいかないっていう感じが自分ではあるのでもう少しリラックスしてお芝居できたらいいなと思います。
インタビュアー¦続いて、このカンパニー全体の印象はどうですか?
岡¦ゲスト出演という枠って特殊ですよね。
古川¦ここにもゲスト様、新井様がいらっしゃいますが、
新井¦嫌ですね。
全員¦(笑)
新井¦オーディション受けたかったですけど(笑)でもとても有難いお話です。でもゲストかゲストじゃないかは関係ないんです。垣根は無くてしかるべきですが、みなさんフランクですよね。最初、僕が構えすぎてたかも。
古川¦でもそういう空気をゲストさんが作らないようにしてくれてるなと思います。(足を組んで)バラのフローラルな香りでファビュラス...みたいな(笑)
全員¦ファビュラス(笑)
古川¦大きい舞台でプリンシパルをやられてる方々にはそういうキラキラしたイメージがあるじゃないですか、だからそういう感じなのかなと思ってたんですけど、全然そんなことなくて、気さくに話しかけてくださったりして、いい雰囲気を作ってくださっているなと感じます。
インタビュアー¦皆さんとても仲良しですよね。やはり舞台を作っていく上でとても大切なことだと思います。最後に時間も迫ってきているのですが、今後の野望をお聞かせ下さいますか?
岡¦具体的なことを言うと、帝劇でプリンシパルをやりたい!!
全員¦おお~!イエーイ!
古川¦某劇場じゃだめなの?(笑)
岡¦いやそういう意味じゃなくて!!(笑)
全員¦(笑)
岡¦こういうとこ!(笑)やっぱり特に帝劇です!!(笑)
古川¦僕の野望は劇団新感線に出たいということと、あとは地方公演のある作品に参加して、地元の北海道で舞台に出演して地元の人にも見てもらいたいです。
新井¦最高ですね。今帝劇か某劇場かずっと悩んでいたんですけど...(笑)
古川¦でももう帝劇は(ガブローシュ役で)立っているから次は宝塚で!
新井¦それは色々大変な話になってくるから!(笑)
インタビュアー¦性別も年齢の壁も越えなくては(笑)
新井¦タイで安く済ませようかな(笑)やんないから!!(笑)めんどくさいな!!もう!(笑)今は頂いたお仕事をこなすことに精一杯なのですが、やってみたい役はあります。口に出した方がいいのかな...今まで秘めていたら叶った派なんです。
古川¦僕は言霊信じるから言う派。新感線出たい。
新井¦じゃあヒントを...三角行進するやつとか...首吊って、死んだ人を蘇らせたいな、しましま着たりして。
全員¦あー!分かった!
古川¦全然わかんない...
インタビュアー¦それはもう答えですね(笑)
新井¦ほぼ(笑)その役を演らせて頂くために何をするかということが大事だとも思いますが。いつかできたらいいなという気持ちで、今目の前にある舞台の上で生きていこうと思います。