いま売っているいちばん高いアメリカワイン 〜泥棒ワイン!?〜
Thief。
650万円強で販売中です。
おそらく、今売っているアメリカワインで、いちばん高いものだと思います (mL換算)。
どうしてこんなに高いのでしょうか。
実はThiefというワイン、Robert Parker Wine Advocateからもっとも多く100点を獲得しているアメリカワイナリー「シネ クア ノン」が立ち上がる前に造られたもっとも古い作品なのです。
シネ クア ノンは、前回ご紹介しましたとおり、ファーストヴィンテージは1994年であり、一夜にしてカルト化を果たしました。
そして今回ご紹介しているワインは、1990年のものになります。まさに、No.1ワイナリーのゼロヴィンテージといえるかと思います。
しかも、現在となってはめずらしい100%シャルドネのワインです。
マンフレッド クランクルは、シネ クア ノン立ち上げ前に、project winesという他者とのコラボレーションワインをいくつか造っていました。彼は、ロサンゼルスでレストランを経営していましたが、そこで提供することを意図したワインだったようです。
生産ケース数は定かでありませんが、100とか225とか…とても少ないことは間違いなさそうです。
あるモノが人気になると、そのルーツが注目されるのは大変よくわかります。
しかし、650万円とは…。もはや芸術品の域なのだと思います。
なお、コラボレーションした方は、サンタ バーバラ郡のサンタ イネス バレーに畑、ワイナリーを所有するBryan Babcock ブライアン バブコックという方でした。当時から現在にかけても有名な方のようです。
それにしてもなぜ”泥棒”で、かつ”ハート”なんでしょう。
いつかマンフレッドに真意を聞いてみたいです。
(Photo by Miha Arh on Unsplash)