『おじゃる丸』の話がしたいだけ│アニメの話がしたいだけ#3
おそらくこれを読んでいる方のほとんどはご存じであろう長寿アニメ『おじゃる丸』
今回はそんな『おじゃる丸』についてお話していきます。
この期に及んでおじゃる丸!?と思われるかもしれませんが……この期だからこそおじゃる丸なんですよ!
かれこれ20年近くおじゃる丸を追い続けた私が今伝えたいのは、年々話のシュールさが加速していっているということです。
ネットでも話題になりました、「おじゃる17」シリーズ、みなさんはご覧になりましたか?
あれだけご覧になった方は「子供向けアニメが本気出したw」と思われるかもしれませんが、私的にあれはちょっと対象年齢層を上げてみただけで基本普段のおじゃる丸の延長線上だよな、と思います。通常回あってのあの特別編なので…。
というのもおじゃる丸の笑いって実はかなりシュールで、たまに「この笑いてどこに向けてなのか分かんねぇな」になる回がちょくちょくあったりします。
今期はその”ちょくちょく”のスパンが恐るべき早さだったんです。
しっかり文明開化されていた月光町
おじゃる丸がやってきた町であり、本作の舞台である月光町。
この月光町は下町感漂う場所で、レトロな雰囲気。スマホやパソコンなどが出てくるような気配はありません。
なかったのに…
ある日普通にスマホもパソコンも出てきました。
え!?この町IT化進んでるやん!?
月光町でTikTokみたいなものが流行った回(25期2話「ハッシュタグだよ #げっこうちょう」)は「そもそもスマホ普及してんだ月光町って…」となりましたし、カズマの父であるマコトがリモートワークをしてた回(25期10話「リモートつかってシャクかえせ」)では「zoomとかあるんだこの世界…」になりました。
しまいには25期49話「ミノルとケンの再会物語」にてスマホをで連絡するフリーターのケンさんを見たおじゃるが「このアニメ、スマホありじゃったかの?」と言い放ちます。急にメタ!?確かにそれはめっちゃ気になってたけどさ!
けどまぁ、おじゃるの世界には「小町ちゃんの”ビバ”」や「トミーおじさんの発明品」というトンチキの免罪符みたいなものが存在しているので割となんでもアリなのです。便利だな…。
パロディネタの絶妙すぎるチョイス
おじゃる丸ではちょくちょくパロディネタ回があります。
思い出深いパロディ回を挙げるなら例えば24期32話「んちゃ カレシ」と25期33話「だっちゃのカレシはおじゃる丸」。
サブタイトルでピンと来る方もいるかもしれませんが…「んちゃ」「だっちゃ」そうです、『うる星やつら』パロディ回です。
あらすじの時点でうる星やつら感がすごいのですが、なんとこの回にてカミナリの子『だっちゃ』を演じたのが上坂すみれさん。
上坂さんといえば、現在放送中の『うる星やつら』でラムを演じられています。もうこれは分かった上でのキャスティングですね…!?
あまりにも隅から隅までパロディしつくしててお腹いっぱいになった回でした。いやぁ、また見たいですね、だっちゃ。
そしてこれは個人的に感動したパロディ回、25期46話「転生したら シャクじゃった件」。
タイトルがモロ。
『転生したらスライムだった件』のパロディです。
「ふたりの“シャクライフ”がいま、はじまる――。」ではない。
サブタイトルとこれだけ見るとかなりトンチキの予感がします。
けれどもこれが最後まで見るとびっくり。
めっちゃいい話なんよ……。
シャクと同じ立場になって生活しておじゃるがシャクの友達として交流するというハートウォーミング回なのです。
サブタイトルに騙されてはいけない…!
あと、パロというかほぼ中の人ネタですが25期51話「ばいぶすあげて らっぷでいっく」も印象的です。木村昴さんにどうしてもラップをやらせたかった回。
一周回って攻めてるED
おじゃるはシーズンごとにED曲が変わります。
みなさんはどの世代ですか?
個人的には第6期ED『この町いつも〜貧ちゃんの歌〜』や第8期ED『 月光町のうた 』、第19期ED『見果てぬ夢』が好きなのですが…今期のエンディング曲、ご存じでしょうか?
そうです、椎名林檎です。
去年新EDが発表された時思わず「こう来たか~~!!」と声が出てしまいました。確かにおじゃるの世界観的に椎名林檎は”アリ”なんよ。
ただ、シュール展開が多めだった25期にこのED曲を持ってきたのはもう『おじゃる丸』という作品を新しい次元へと誘ってるようにすら感じるんですよね。
(併せて、おじゃるのEDになっても歌詞は縦書きなのに強いこだわりも感じました)
このエンディング曲は今期いっぱいは聴けますので是非、アニメと一緒に楽しんでいただければと!
来年度からは26年目に突入する長寿アニメ『おじゃる丸』
時代に合わせてどんどん変わっていく本作に目が離せません。
26期こそ小鬼たちはシャクを取り返せるのか!?乞うご期待!!
※因みに本作の「小鬼たちがシャクを取り返せるのか」というのは『はなかっぱ』で言うところの「がりぞーたちはわか蘭をゲットできるのか」、『アンパンマン』で言うところの「バイキンマンはアンパンマンをやっつけられるのか」です。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?