2時間のひたひたな記憶
Bonjour les enfants ! ♡ こんにちは。フランス語絵本翻訳家のそよそよです。
なぜか次々とでてくる「じかん」のこと。
今日は、「楽しい時間は早く過ぎる」の謎についてお話しします。
私自身、友だちと遊ぶ時間はあっというまに終わっちゃうのに、苦手なことをする時間は長いなぁ...という感覚は子どもの頃からありました。
でも大人になって、自由な時間が限られるようになると、ほんの少しの時間が長く感じられるほど心が満ちる時間が時々訪れるようになりました。
たとえば、上京してすぐの頃。
電車に乗って1時間のところに、大学時代の友人が住んでいました。
話すことがいっぱいあるのに2時間しか会えないという状況で、ふたりとも「良い時間にしたい」という気持ちが高まっていたとある金曜日のことです。
駅で落ち合い、友人の家に向かいながら一緒においしそうなワインを買い、トマトとモッツァレラも用意して、お家につくとあたたかなあかりを灯して...。
あのとき、準備の段階から楽しくて、1秒1秒を愛しむようにすごしていた気がします。
その気持ちが故なのか、もうだいぶ時間が経ったと思って時計を見たら、実際は1時間しかすぎていなくてとても驚きました。すごく贅沢な時間になって、満たされたのを今でも思い出します。
「2時間しかない」から、「贅沢で満たされる時間」は方程式としては成立しなさそうに見えるのに、現実の中で両立している。
もし似たようなことを感じたことのある方がいたら、そのお話を聞いてみたいです。
私の中で、この2時間の記憶は、「あふれでるような満たされ感」ではなく「ひたひたの至福感」。
10年経っても思い出しては気持ちがほぐれます。
そよそよ🍃