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能登半島地震支援のための海上輸送を支える内航小型RORO船

能登半島地震で被災されたすべての方々にお見舞い申し上げます。

現在公的機関や支援団体による支援活動が行われていますが、弊会が日ごろお世話になっている日本財団も懸命に活動を行っており、各所と調整や調達の後、1月10日(火)から被災地に海上輸送にて発電機、軽油、灯油、循環型シャワーと手洗い場などを海上から輸送しています。

日本財団より写真や動画を現地からいただきましたので、道路の損傷が激しい中で、一生懸命支援品を運んでいるROROフェリー粟国の奮闘について報告します。

■1月10日(水)金沢港→輪島港へ発電機、軽油、灯油を輸送


積み込みを待つROROフェリー粟国(1045頃)。2001年に長崎市の(株)井筒造船所で建造され、沖縄県の那覇港と粟国島とを結んでいましたが、2020年に後継フェリーに譲り、現在は佐渡島と本土を結ぶ不定期船として運航しているようです。

塗装は変わっていますが、船名はそのままです。ちなみにこの船が運航していた沖縄の航路の現在の就航船の船名は「ニューフェリーあぐに」((株)三浦造船所建造)となっています。

積み込みを待つトラック群、ちなみに発電機と軽油入りドラム缶、緑のポリタンクも軽油でブルーのポリタンクは灯油が入っています。

ランプウェイは船尾正面一ヵ所なので、到着後のトラックの下船上陸を考えて、バックで積み込んでいます。

瀬戸内海などでは、船首部にもランプウェイがあるROROフェリーもありますが、やや荒い海域も航行する船なので、船尾一ヵ所になってます。

場面は16時過ぎの日没の近い輪島港です。輪島港も海底隆起が起こっており、気を付けながらの入港です。

日没が迫る中、安全に配慮しながらの積み降ろしです。

暗くなってからの、避難所となっている特養ホームへの発電機設置作業。

■1月14日(日)金沢港→飯田港(珠洲市)、循環シャワー、循環手洗い場、軽油を輸送

午前6時頃からの積み込み準備

循環式シャワーと手洗い場の積み込み。やはり車はバックで積み込んでいます。

発電機と軽油、水も積んでいます。

波は比較的穏やか。でも慣れない人はつらいかもしれません。飯田港でも海底隆起が起こっており、海保が公開している情報に基づいて、現地の定置網漁船の助けをかりて、その場で確認して現地調査を行い入港したようです。

シャワー組立と完成品内部。少しでもストレス軽減になればと祈るばかりです。

■2日間の記録が動画で閲覧できます。


 今回の地震は建物の崩壊や道路の損壊で、多くの孤立集落が生じてしまいました。近代日本で起こった震災の中で、早い段階での海上アクセスの必要性が最も高い震災と言えましょう。造船と関連技術を持つ会員の団体である当会も必要な対策を考えていきたいと思います。

画像提供:日本財団

日本財団HP(令和6年能登半島地震へのご寄付の受付をしております)


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