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水素・バイオディーゼル燃料でクリーンクルージング|HANARIA 乗船研修

日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムは、全国の理工学係の大学生を対象に海洋開発に特化した研修プログラム『Feel The Green Wave!船舶業界のゼロエミッションへの挑戦~高崎先生と行く!未来への乗船体験2024~海と日本&日本中小型造船工業会とのコラボ研修』を7月22日~25日と9月2日~6日で開催しました。


研修内容

・船のエンジンについての講義

・高圧ガスの搬送・納品にかかわる運行・充填作業・ガス供給作業の研修

・環境に優しい日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ」に乗船し、船内見学、LNG燃料バンカリング見学

・水素とバイオディーゼル燃料を活用した日本初の旅客船「HANARIA」の乗船研修

・内海造船株式会社因島工場の工場見学・講義

今回の記事では2024年9月25日に行われた、『Feel The Green Wave!船舶業界のゼロエミッションへの挑戦~高崎先生と行く!未来への乗船体験2024~海と日本&日本中小型造船工業会とのコラボ研修』のHANARIA乗船研修の様子をご紹介します。

7月に行われた研修の様子はこちらからご覧ください。

HANARIAについて

HANARIAは次世代のエネルギーとして期待される水素とバイオディーゼル燃料を活用し、CO2の排出量を53%~100%削減を実現した環境にやさしい国内初の旅客船です。

仕様

【全長】 33m
【総トン数】 238t
【使用燃料】 水素・バイオディーゼル燃料のハイブリッド
【全幅】 10m
【定員】 100名
【推進方法】電気推進(EV)

1F 幅広い用途に対応

1Fの客室には大型モニター・全方位のプロジェクターが設置され、HANARIAの燃料の様子や、説明動画を観覧しました。

水素とバイオディーゼル燃料のハイブリッド型電気推進システムを使用することで、騒音・振動を抑えた快適な船内空間が提供で、座席のレイアウトも目的に合わせて変更することができます。

学生もリラックスした状態で交流を深めていました。

2F 開放的な眺望

開口部を広くすることで、ダイナミックな景観と潮風を存分に感じることができます。

約1時間のクルージングで福岡県の自然を満喫しました。

有名な映画のワンシーンを再現し、楽しむ学生もいました
HANARIAの詳細は下記URLからご覧ください。

HANARIA 乗船研修

HANARIAの乗船研修では九州大学の高崎名誉教授、株式会社商船三井テクノトレード、公益財団法人日本財団、NPO法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会の方々など、多くの業界プロフェッショナルも乗船しており、学生たちは積極的に質問をし、有意義な時間を過ごしました。

燃料電池の運航と通常運行の切り替えの際には、振動や音の変化を体験することもできました。

インタビュー

全国から参加した大学生にインタビューを行いました。
この研修で印象に残っていることを教えて下さい。

・LNGのバンカリング見学でタンクの大きさにびっくりしました
・大きなエンジンを近くで見られて感動しました
・さんふらわあのスイートルームがすごく豪華でした
・燃料による特性がお客さんや貨物に与える影響というのは興味深かったです

海洋の分野でもっと学びたいことはありますか?

・いろんな種類の船を知りたいです
・水素のバンカリングがあれば見学したいです
・進水式を見てみたかったです・・・
・現場で作業している様子を見学したいです

大学の垣根を超えて、船やエネルギーの課題を話し合う姿が印象的な研修でした。

今回の研修を通じて得た経験は、これからの学びに大きく役立つと思います。

多くの学生が海洋開発や船舶業界の課題に関する取り組みを知り、ゼロエミッションの実現に向けて共に挑戦していく仲間となってくれると幸いです。

研修の情報は、日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアムの公式ホームページに掲載されていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。