日本初‼水素燃料電池で動く旅客船「HANARIA」の進水式で感じた造船業の「進化」!
9月13日に日本初の水素燃料電池で動く旅客船「HANARIA」の進水式が当会会員の本瓦造船(株)で多数の関係者が見守る中、無事に行われました。当会からも西田常務が出席し、今回もレポートしちゃいます(笑)
開会前に本瓦造船の船台に華やかに装飾された第815番船(30分後にハナリアと命名)をじっくり観察。
航空機のコックピットを意識したという操舵室周辺の丸みや窓、三胴船のようにみえる船首部など、斬新な外形の船です。
加えて、船体下部の塗装が黒なのが目につきました。
多くの船の水面下部分の塗装は、亜酸化銅の色である赤色が塗られていることがほとんどなのはボーっと生きていなければご存じのはずですが※、コストもかかる黒塗装にしているこだわりが感じられます。
※2023/8/25放送のNHKチコちゃんに叱られるで「大型船の下の部分が赤いのはなぜ?」というテーマで造船所でのメンテナンス作業が紹介されました。
そういえば、昔の航空機は、これも理由があって鼻の部分が黒でしたので、塗装の色も航空機を意識したのかもしれません。(筆者の勝手な憶測です。)
開会の直前に、記念撮影がありました。この船は水素燃料電池やバイオディーゼル、それらのハイブリッド運航ができる船なので、多様な企業の関係者が多くいました。
ちなみに私(西田)は最上部の左側にいます(笑)
進水式の名称は、船名がその時点で決まっていないため、本瓦造船の「第815番船の命名・進水式」
式がはじまり神事による「降神の儀」の後にオーナーから命名がなされ「HANARIA」が誕生しました!!
この瞬間に船首両サイドで名前を隠していた幕が取られ、斬新なデザインの全体勇姿がオープンになりました。
その後は、9月の強烈な残暑下、玉串奉てんなど多くの関係者が順次奉納を行い神事が続く中、朦朧とする視線の先の沖合の空に黒いドローンが空中保持の状態で現れました。
日本初の水素燃料電池で動く旅客船の進水式をドローンで撮影という状況に、造船業の時代に沿った進化を感じます。
続いて、進水作業に移ります。
進水式の支綱の切断は女性が行うことと古今東西決まっています。多くは荷主やオーナーの奥さまや娘さまなどが1人で行うわけですが、なんとこの船は、運航を担う関門汽船㈱ の女性船長と運航する関門海峡に鎮座する和布刈(めかり)神社の女性の方が2人共同で行うという、新しい船に相応しい斬新な試みがなされました。
先にふれたドローンから撮影された進水の動画は以下のURLからご覧いただけます。ドローンの恐るべき高度な制御機能が伺えます(私は船の正面の青いテントの下にいました)。
【HANARIA進水のフル動画】↓
余談ですが、進水式では、来賓整理を始め様々な段取りが必要で、支綱切断とシャンパン割、くす玉割、その後の進水滑り降りと、本瓦造船の造船マンはロジもキビキビ進めていたのが大変印象的でした。
以上、西田常務の進水式レポートでした!
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