仔犬の社会化について
ドッグトレーナーのよもやま話#5
こんにちは。
皆さんは、仔犬の社会化、と聞いてどんな事を思い浮かべますか?
他の犬と仲良く出来る事?
オスワリやマテが出来る事?
ま、どれも間違いではないかもしれません。
トレーナーや訓練士と呼ばれる人達は、勉強してきた機関や教えてくれた人によって、全く別モノのプロに仕上がります。
訓練が得意な人。
家庭犬のしつけが得意な人。
ただ、どのプロも全てが完璧な人はいません。
仔犬の社会化と言う言葉一つとっても、考え方はそれぞれ。
犬の行動心理学をガッツリ学んだ人なら大体同じ思考になるように思いますが、実際には訓練所で訓練を学んで来た人と、最初から家庭犬のトレーナーとして勉強して来た人とでは、かなり違っています。
私の場合は、最初は訓練士から、その後に家庭犬のトレーナーとして勉強して独立したので、どちらの側からも犬によってトレーニングのやり方を変える事は出来ます。
いつもいいとこ取り、って訳にはいきませんけどね。
本題に入りますが、仔犬の社会化期と呼ばれる時間は、生後4ヶ月までです。
生涯の内で最も大切な時期と言っても、過言ではありません。
そして、この4ヶ月までの間に、出来得る限りの社会化を施します。
例えば、
・苦手なものを一つでも減らす
・我慢や無視を覚える
・一人遊びをさせない
・お家の中でのルールを教える
・トイレトレーニングとハウストレーニングを同時進行で進める
・犬を追いかけるような遊びをしない
・犬の性格を見極めて、将来像を予測したトレーニングを始める
・・・等、です。
それぞれの項目については、専門的になるので割愛させてもらいますが、この項目の中には一つもみんなと仲良く遊べるようにする、と言う類のモノは含まれません。
社会化期に最も大切な事柄は、苦手意識を減らす事と、全ての物事に対して我慢や無視を覚える事だからです。
漠然と記事にしても、なかなか理解してもらえないかもしれませんが、溺愛だけでは犬の愛情は実は勝ち取れないと言う事は付け加えておきますね。