自分のことばで

仕事が一段落して暇になると、色々な人のnoteを読み漁る。
作家さんだとか病院の先生だとか、ライターさんの記事なんかは本当に日本語が上手い。
「自分もこんな風に言葉を使えるようになれたら」とつくづく思う。
そういえば最近は、音楽系のTipsやライフハック、“推しコンテンツ”を語るような記事はあまり読まなくなった。商売っ気のある記事も同じく。
どちらかといえばお悩み系の記事をよく読んでいる気がする。

たまに、“スキ”が1つ付いているかいないかの、個人的な悩みを吐き出したような記事が心に残ることがある。「自分には全く関係がないな」とわかる内容でも、読み進めるとその人なりの苦悩や重ねてきた時間、尺度を感じ取ることができる。

恐らく彼らは「スキ」が欲しくて書いているわけではない。
文字として吐き出すことで、自身の思考を整理しているのだろう。

誤解を招きそうなので弁明しておくと、ぼくは決して見ず知らずの人の苦悩を楽しむために記事を読み漁っているわけではない。
ぼくも同じく悩める大勢の一人に過ぎないし、そんな人たちの紡いだ言葉から滲み出る人間らしさのようなものが好きで、引き寄せられるのだと思う。今日の荒んだインターネット社会で、画面の向こうから少しでも生身を感じられると安心するのだ。

みんなほどほどに傷を負っているのだと気付く。
多くの人が辛い現実と向き合いながら、時々うっすら見える絶望や死にたさみたいなものをなんとか掻き消して、平静を装っているのだ。

やはり重たい内容が多いので、過剰に読み込むと自分まで引っ張られてしまいそうになるが、書き手が自分より遥かに達観した思想を持っていたり、言葉を知っていたり、優しさを持っていたりすると勉強になることも多い。

拙いなりに悩みごとや不安ごとなどを言語化してみると、意外とその原因や自分の形がはっきりしてくるものだ。バズっている主張に感化されたり、そういった処世術を試みる前に、何かに思い悩んでいる人はぜひやってみて欲しいと思う。

自分のことばで。

最近の記事はSNS疲れを訴える内容の記事が多い気がする。

ときに、スマホを置いてお散歩することもオススメです。

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