ペット業界と保護団体
何回か同行避難を題材に書いてきましたが、
ペットの定義ってなに?人間の防災だって間に合ってないのに
ペットに割く時間も金もないって思う人もいると思います。
そこで本日は、そもそも愛玩動物ってどんな定義なのか
また、永遠に分かり合えないだろうペット業界と保護団体について
私の主観を書きたいと思います。
愛玩動物とは
愛玩動物とは、獣医師法(昭和24年法律第186号)第17条に規定する飼育動物のうち、犬、猫、その他政令で定める動物とされています。
愛玩動物の定義根拠は、獣医師法によって定められてるということになります。ちょっと待てよと、何年か前にペットのニシキヘビが逃げ出して大騒ぎになった事件があった気がしたが、あれは獣医師法に照らすと何になるのだろうか?調べてみると、「特定動物」というカテゴリがあり、
トラ、クマ、ワニ、マムシなど、哺乳類、鳥類、爬虫類の約650種が対象となっています。まぁ危険なものは特定動物ですってことですね。
こうやってちゃんと調べてみると、愛玩動物というのは基本的に獣医師法除外の生物だったり、同じ社会に共存する生物ではなく「物」であることがわかります。それが悪いというつもりはなく、それが前提の社会に生きているので、どの観点で論点整理をしたらいいかまだ不明瞭だという事になると思います。
愛玩動物看護師法
それでは、昭和の時代から行政は何もしてこなかったのかというと、そんなことはなく、動物愛護法は5年に一度の見直しをしているし、令和元年には愛玩動物看護師法という法整備もされて、看護師の資格も確立されてきました。近年は保護団体も第二種動物取扱業者としての届け出が必須となり、野放図だったものから論点整理を行って、動物にも優しい社会になっては来ているんです。
動物取扱業者
では、動物取扱業とは何を目的として規制をしているのでしょうか
動物取扱業は第一、二種と二つの種別があり、下記のように定義されています。
第一種動物取扱業者
第二種動物取扱業者
一種では 7つの項目が設けられています。
販売 ペットショップ
保管 ペットホテルなど
貸出 ペットレンタル業
訓練 動物の訓練業
展示 動物園 サーカスなど
競り斡旋 動物オークション
譲渡飼育 老犬老猫ホーム
これを見るとお金になるものが第一種であることがわかりますね
だから規制の種別も「登録」であり、第二種の「届け出」でより
審査基準が厳しいことがわかります。
一種二種に共通してるものも存在します。
第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令(令和3年環境省令第7号)
動物取扱業における犬猫の飼養管理基準の解釈と運用指針(令和3年5月25日付け環自総発第2105251号、地方自治法第245条の4第1項の規定に基づく技術的助言)
ようやく本題
ようやく本題ですが、ペットショップと保護団体の差ってなんんでしょうか
ペットショップに代表されるような、第一種動物取扱業者の全てが、動物を粗末に扱って全てお金だと思ってるかといえば、そんなことはありません。
ブリーダー崩壊でレスキューしたというようなニュースをたまに見かけますが、犯罪者がいなくならないのと同じで、そういう業者はいなくなりませんし、どんなに厳罰化をしてもいなくなりません。
保護団体だって、管理が追い付かずに廃業して他の保護団体に譲渡している
事もたくさんあります。ここで陥ってはいけないのは、どちらの側であっても見る目、聞く耳を持ち、そこにいる動物が健やかに過ごせる環境をどう作り出すのかを一緒に考えることです。
資料
獣医師法
特定動物
愛玩動物看護師