2024年の怪情報・陰謀論たち

新型コロナウイルス感染症が5類に移行されたのは2023年のことであった。それから世間のモードは徐々に変わって人流も回復し、新型コロナ禍の最中とは明らかに異なる空気になってきている。これに伴い陰謀論の流通傾向も変化し、一時のようにかなり荒唐無稽なもの(ワクチンに入れられたマイクロチップが5Gと接続されて云々といったような)が大量に共有されるような状況は目に付かなくなったものの、2024年は能登地震に関する陰謀論と共に始まったのだった。

この記事では、そんな2024年に筆者が捉えた怪情報・陰謀論たちを紹介し、振り返りたい。

正月の余波

前述の通り、2024年の正月には能登地震、JAL516便炎上事故、小倉北区飲食店街の大規模火災と大規模な災害・事件が連続したため様々な陰謀論・怪情報が出回った。その中でも特に能登地震は、その後も多くの陰謀論の対象となった。

マウンテンデューの『DEW』と、アサヒ飲料の『DEW』は指向性エネルギー兵器(DEW)を暗示していた。アサヒ飲料のDEWのCMには脳を攻撃する音が含まれている。

地震が起きると人工地震陰謀論が発生するのと同様、大規模火災が起きると指向性エネルギー兵器(DEW)陰謀論が発生する。このアカウントは能登地震の被害を指してDEWを疑う投稿を行っており、上記の投稿はその流れに乗って行われたものである。

また、3月には関東でも地震が発生したことから、これを能登地震と結び付けたことによる陰謀論者同士の解釈違いも発生した。

陰謀論者A:龍体である日本の結界が崩れ始めた。地震が起きている場所は右手と左手にあたる

ここから先は

3,182字 / 19画像

社会に溢れるスピリチュアルやオカルト、陰謀論や悪徳商法、詐欺などを調査・考察した記録の月額版です。

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?