商材系アカウントから流れてくるハッシュタグたち
筆者は陰謀論界の他、商材屋宇宙人やきつねさまの周辺にいるような、副業・商材系アカウントたちもフォローしている。これらのアカウントは下記のような共通点を持っており(複数のTwitter運用商材でほぼ同じアドバイスが行われているため)、フォローすると似たようなアカウントたちがTLを埋め尽くすようになる。陰謀論界とはまた違った味わいがあるのだ。
アイコンは自画像イラストかキャラクター
アカウント名の末尾が自己紹介になっている(○○@△△、○○ | △△など。@で示すのは以前からネット文化として存在していたが、複数の運用商材でも推奨されているので、ネット文化というよりは運用商材の影響と推測される)
プロフィールに短文の自己紹介が詰め込まれている("/"や"|"で区切られていることが多い)
ヘッダー画像に自己紹介や座右の銘が記載されている
現在地に宣伝文句が書かれている
こういったアカウントたちをフォローしていると、毎朝のリプライ飛ばしの他、独特のハッシュタグが流れてくる光景を目にする。この記事ではそうした謎のタグたちについて紹介したい。
#おはよう戦隊
観察用TLに毎朝流れてくるのがこのタグである。幅広く使われており、トレンド入りしていることも多い。トレンドで目にして、何を意味するタグなのか疑問に思ったことのある人も多いだろう。このタグは「ひー」という人物が提唱したもので、使われ始めたのは2019年4月3日からである。
このタグは毎朝微妙に異なっており、年月日・曜日によって「おは戦」に続く文字列が変化するルールとなっている。
「戦隊」とあるが、確固たる団体が存在しているわけではなく、ひー氏と相互フォローになり、DMすると「入隊」ということになる。Twitterには入隊者が所属するリストが存在しており、「コミュニティメンバー」「コミュニティメンバー②」を入隊者の総数とすると8,500名程度である。
このタグが生まれたきっかけについては、提唱者本人がnote記事で説明している。要約すると、フォロワーが少なく反応もなかったところからTwitter朝活(朝のリプライ飛ばしやいいね回り、おはようツイートなどを指す)を行ったところ反応をもらえるようになり、より気軽に挨拶する仕組みを作りたいと思い至ったとのことである。
ひー氏自身は「フォロワー集めや収益目的での参加」を否定しているが、
2019年の段階から既にフォロワーを増やす手段として紹介されており、きつねさまが所属するオンラインサロンでも言及されていた。
また、おはよう戦隊には入隊者のリストが存在しているが、その顔触れを見るとやはり商材系と思しきアカウントがほとんどである。「おはよう戦隊」は提唱者の思惑を離れ、商材系のアカウントがフォロワーやインプレッションを稼ぐのに使われているのが現状だ。
かつお組、憩いの泉、未来拡散会など
商材系や副業系のアカウントをフォローしていると、「かつお組」や「憩いの泉」といったタグが流れてくることもある。これは一体何なのだろうか。
例えばかつお組で検索すると、何らかのグループを募集するようなツイートが見受けられ、「1日1貼」「自他ツイート貼り付OK」といった文言が並んでいる。
実はこれは、「拡散部屋」と呼ばれるものだ。Twitterには、DMでグループを作り、互いにフォローやRTをし合う互助会が多く存在しているのである。
また、ツイートの拡散をビジネスにしているグループも存在しており、例えばココナラにはTwitterでの拡散を謳う案件が多数出品されており、その中には拡散グループの利用を明言しているものもある(この他、多数のフォロワーを抱えるアカウントでRTする方式もあり、これも集めたフォロワーをマネタイズする方法の一つである)。
拡散部屋に入ってみた
気になった筆者は、とある拡散部屋の一つに所属してみることにした。
拡散部屋はDMで入会を受け付けているため、代表者の一人に入会したい旨DMを送った。すると下記のように、長々とした部屋のルールが送られてきた。
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