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何よりも贅沢な食事

今日は少し幸せだったかもしれない。どんな贅沢な食事よりも、満たされた気持ちになる食事をしたからだ。

「放課後マック」や「サイゼ打ち上げ」への憧れ

友達と放課後マックに行くことは僕の憧れだった。中高を孤独に過ごした僕は友達とディズニーに行ったことすら無い。カラオケも行ったことが無かった。放課後いつも一人で帰る僕に対して、放課後マクドやサイゼで打ち上げをするような人達は、いつも友達に囲まれていて羨ましいなと思っていた。 

最近の成長

大学では体育会系の部活に入った。所謂「体育会系ノリ」のある少人数の部活にもやはり馴染めず、一人でそそくさと帰る日が続いたが、だんだん同期と話せるようになり、今日は一緒にご飯を食べることにした。と言うのも、本当は前からご飯を一緒に食べようと誘われていたのだ。それなのに、自分に自信が無く、一緒に行っても何も話せないし…と考えていたら機会を逃してしまっていた。僕が自信を持てるようになったのは、部活で上達し始めたのもそうだし、僕のことを嫌っているのだろうと思っていた同期が案外温和な人だったからだ。

サイゼリアで

部活の同期と店に向かっている最中、いつもの大学通りを一人で歩いている訳では無いことに安心した。
店に入り、ご飯を選ぶ時間。いつもなら文字通り「適当」に選ぶが、今日は特別な感じがしたからゆっくり選んだ。ご飯が届くまでの時間も、日常の些細な話をして楽しみ、外食の特別感を味わった。
ご飯が届いてからも、話す相手がいること、スマホを見ながら食べるご飯とは違うことを思いながら、こんなに余裕のあるご飯はいつぶりだろうと思った。
帰りの電車も友人と同じで、明日の課題の話をして別れた。今日の僕は独りじゃなかった。

こんな当たり前のことをみんな楽しんで来たんだろうなと考えて憂鬱になることもあったけど、今からでもこの当たり前を味わえると考えれば嬉しいことだ。

何よりも贅沢な食事

安いご飯でも友達と賑やかにご飯を食べることは、一人でスターバックスでフラペチーノを飲むことよりも贅沢に感じた。
特に今まで孤独だった僕だからこそ、この温かさが身に沁みた。

気軽に一緒に食事できるような友達を、大切にしたい。

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