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フランスを表現したお店

僕はフレンチのビストロで働いていますが、日本人がやるフレンチを出来るだけフランスらしくしたいということもあり、扱っているワインはフランスのみにしています。

おかげでフランスワインばかり飲んでいるので、フランスワインの理解度だけは、そこそこ上がってきました(まだまだ先は長いですが‥)

昔はイタリアワインばかり多飲んでいた時期もあるのですが(イタリアンが好きで食べ歩いていました。郷土色の強いのを)、今、イタリアンをやってくれと言われても困ってしまうくらい、フランスワインとイタリアワインの理解度がズレています。

そこそこ飲んできたイタリアワインですが、お店でイタリアワインを扱うとしたら、もう一度飲み直さなくてはならないですね。見るポイントが変わりすぎました。

フランスワインだけでも思った以上にバリエーションがあり、面白いです。他の国を使って欲しいと言われても困ってしまいます。

味わいや個性、使い道のことを考えるとフランスワインだけでは表現できない、カバーしきれない部分も多いのですが、仕方がないですね(使いたい気持ちはあるけど、他の国も勉強し直すとなると何年かかるのか?)

フランスだけに絞るのはお店のキャラクターを明確にするのには非常に良いと思っていて、ワインだけではなく、食後酒もマールやアルマニャック、カルヴァドス、バニュルス、ソーテルヌなど、フランスのものにしています。ラムもマルティニック島のものを使っています。

コーヒーは全然こだわりがない感じで妥協していますが、コーヒーもフランスに統一できたら面白い。

フランスの本土でコーヒー栽培が行われているのかは知りませんが、日本でもあるくらいなので、少しはありそうですね。

使うとしたらレユニオン島のコーヒー豆とか良さそうです。レユニオン島はもともとブルボン島という名前で、コーヒー豆の品種、ブルボンが生まれたところです。絶滅しかけていたブルボン・ポワントゥをミカフェートの川島さんが復活させた話が有名です(当時はUCC)

レユニオン島はフランスの海外県であり、ブルボン島の名前はブルボン朝が由来です。

ブルボン・ポワントゥはUCCで扱っていますが、高価すぎてお店で使えるわけもないのですが、妄想ですので‥

小川珈琲でブラジル・ダテーラ農園のラウリーナ種(ブルボン・ポワントゥ)を販売していたこともあるので、レユニオン島のものではなければ、UCC以外でも扱えそうですね。レユニオン島の方が雰囲気は出ますが。

ブルボン・ポワントゥではなくても、レユニオン島のコーヒー豆が手に入ったら良いですが、全然見かけませんね。量は少ないと思いますけど、流通自体してないのかな?

地域関係なく全てブルボン種というのも良いかもしれません(品種が同じで良いなら、国際品種の世界中のワインでも良いことになってしまいますが‥)

また先に紹介したカリブ海にあるフランスの海外県、マルティニック島のコーヒーとかも良さそうです。マルティニック島のコーヒーも調べても見つかりませんでしたが、近隣の国、島でコーヒー栽培が盛んなので、あるのではないかと勝手に考えています。

あとは植民地だったベトナムのコーヒー豆を使うとか。抽出法をベトナムぽくするか、ロブスタを使うかは決めかねますが、まずはベトナムのアラビカ種を。これなら多くはないけど手に入りますね。

これらのコーヒー豆やワインなどを使って(食材も全てフランスに関係のあるものに出来たら面白いですが)、フランスを表現できたらなぁなんて夢想します。実際にはフランスにもないスタイルですけれど‥


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