「読書会」?
11/25の公演「ベートーヴェン捏造」では、本編である、著者のかげはら史帆さんのレクチャーのあとに参加自由の「読書会」を開催いたします。
その「読書会」ではいったい何をするの?
というところを、ここでご説明いたします。
以下の2部構成を予定しています。
第1部
『ベートーヴェン捏造 - 名プロデューサーは嘘をつく -』を読んで
主人公のアントン・シンドラーが「会話帳改ざん」したときの心境とその理由について、大胆な推理が『ベートーヴェン捏造』の中に展開されています。
ここでふたつ、会場内の皆様に質問をたてます。
質問1.
シンドラーがベートーヴェンの『会話帳』を改ざんした理由として、以下の二つの可能性があるとすれば、どちらを支持しますか?
・シンドラーは功名心がとても強く、ひたすらに自分の名誉を高めるために改ざんした。
・自分の信じるところを書いただけなのに「ほらふき」といって誹謗中傷にあったシンドラーが、心理的に追い詰められて改ざんした。
質問2.
「運命」の動機について、ほぼ誰もが知っているところまで実際に広めたのは誰か?
・ほとんどがシンドラーの功績?
・それともシンドラーの本はきっかけにすぎず、それを利用した誰かが広めた?
(高田はいまのところ"ロマン・ロラン説"に傾いています)
※いずれも、ほかの様々な可能性についてもご意見を募集します。
その場で発言していただいても、事前にカフェ・モンタージュあてにメールをくださっても構いません。
(紙とペンをご用意して、その場で書いてお渡しいただくことも考えています)
第2部
わたしの『アマデウス』
映画『アマデウス』以来、サリエリという名前が本や資料に出てくるたびに、つい反応してしまうようになった人は多いのではないでしょうか?
『アマデウス』の登場人物としてのサリエリに同情しつつも、音楽史に時々登場するサリエリは、映画の中とはまた違う顔をしているように感じないでしょうか?そのように感じるとき、頭の中で知らずとサリエリの人格を作り始めていないでしょうか?
ベートーヴェンの出世に貢献したサリエリ、シューベルトに無償で作曲を教えたサリエリ…、サリエリ、さりえり…
作曲家としてのサリエリの評価はともかくとして、そうしたことは『アマデウス』なしには考えられなかったことだと思っています。例えば、シューベルトがフンメルにピアノソナタを献呈しようとしていたという事実に対して、自分も含めて反応している人を知りません。フンメルの人格?に接したことがなく、シンパシー(ポジティブであれネガティブであれ)を持つことが出来ないからなのではないでしょうか。
一度その人格に接したという経験が頭の中にあれば、その人格は様々に形を変えて、頭の中に何度でも再登場します。『ベートーヴェン捏造』はそうした人格を多くの人の頭の中に生み出したという意味でも画期的な本だと思うのです。
シンドラー、ホルツ、チェルニー、、これからは彼らの名前を見るたびに、つい反応してしまうことになる。彼らとともに新しい物語を紡いでいく自分がいることに気が付くようになるのではないかと思うのです。
そんな「人格」を提供してくれる本について、まずはかげはらさんご本人に、そしてご参加の皆様にもそれぞれご紹介いただければと思います。
(かげはらさんは森雅裕さんの『モーツァルトは子守唄を歌わない』、カフェ・モンタージュからはヘッセの『荒野の狼』を持参する予定です。)
もし本をお持ちでしたら、ご持参いただけましたら、会場内でコーナーを作って展示したいと思っています。本の内容の紹介とまではいかなくても「この中に出てくる神秘的なモーツァルトがいい!」という感じの付箋をつけて本を並べ、これからの読書の参考にもさせていただきたいのです。
・・・・・
タイムテーブルはおよそ以下のような具合で考えています。
公演の本編は第1部のレクチャーをもって一旦終了です。
お急ぎの方は20時以降、いつでもご退席可能です。
「読書会」からは、お時間のある方に残っていただいて進めたいと思います。本をお持ちでなくても、その場にいていただくだけで大変心強くありがたいので、お時間あれば是非ご参加ください!
【ご予約受付中です!】
'23.11.25 (土) 19:00開演
MONTAGE+
"ベートーヴェン捏造"
かげはら史帆 lecture
https://www.cafe-montage.com/prg/231125.html
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