コロナ禍にやってきたツバメご夫婦の話。8
あんな小さな卵から
孵った雛たちが、
ツバメご夫婦の運ぶ餌を
我先にと、お互いを押しのけながらゲットし、
ぐんぐんと成長してく。
お店のドアの開閉に反応しては騒ぎ、
トラックの通る音に反応しては騒ぎ、
スマホカメラのシャッター音にはちょっとだけ騒ぎ、
なんやかんやといっちょ前になっていく。
そして、
お母さんのぬくもりの中で眠っていた雛たちが
今夜からは自分たちだけで寝ることを決めた日。
(正確にはご夫婦が決断したのでしょうけど。)
親子ともども
不安と成長の喜びと覚悟に心が揺さぶられていたことでしょう。
だがしかし、
心揺さぶられていたのは彼らだけではありません。
その夜、雛たちが心配で眠れなかったのは
他でもない、私です。
(翌日の出勤もいつもより早かったですw)
自分達だけで寝るようになってからは朝寝坊なおチビさんたち(笑)
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カラスを追い払うために、
ツバメご夫婦と連携プレーで
こぶしを振り上げていたあの怪しい女性は
何を隠そうわたしです(笑)
いやぁ、
道行く学生にめっちゃ変な目で見られてました。
(自然界の出来事に参入するのはよくないと強く言い聞かせていたのですが
警戒音が聞こえた瞬間、体が勝手にうごいてました。)
ちなみに、
お隣のお店の開店待ちの為、
MESOの前でおばちゃまたちがおしゃべりしているのですが
私が外に出られないときは
彼女らが横一列になって
カラスににらみを利かせてくれてました。(笑)
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もちろん、
ほっこりした話だけではなかったです。
5個の卵を確認して
孵化したのは4羽。
そのあと、巣立ったのは2羽。
亡くなったうち1羽は
喧嘩したのか何かかと思われます。
体も小さめで、一番気が弱かった。
もう一羽は
羽をばたつかせ、そろそろ飛ぶか?!って頃でした。
雛たちが巣立った後の掃除をしたとき、
巣の中に小さく、冷たくなった雛をみつけました。
全然気づいてなかった。
一番に巣立ったのかとおもっていました。
いろんな感情が渦巻きました。
人間の感覚ではない、
野生をむき出しに生きている彼らを
遠くに感じ、
偉そうな自分を見た瞬間でした。
とかなんとか
ごちゃごちゃ考えてることがすでに
あれだな~、、、なんて思うのでした。
うまく表現できないときは
「あれ」でごまかす(笑)
ただただがむしゃらに生きている
ツバメたちを見て
いろんなことを感じておりました。