ゴールドへの投資について
NIKKEIの記事(2024/10/12)
「金ETF、5カ月連続流入超 米金利低下が追い風」の記事が掲載されていました。ゴールドへの投資が注目されているなか、投資の方法、対象について説明していきます。
ゴールドの価格を決定する要素
ゴールドの価格はいくつかの要素によって決まります。
供給と需要
ゴールドの供給量と需要のバランスが価格に大きな影響を与えます。需要が高いと価格が上昇し、供給が多いと価格が下がります。個人の需要としては中国やインドでその人気が高いです。
経済状況
経済の安定性や不安定性も価格に影響します。不安定な経済状況では、投資家が安全資産としてゴールドを買うため、価格が上昇することがあります。
金利
世界的な金利の変動も影響します。金利が低いと、ゴールドの価格が上昇しやすくなります。
為替レート
特にドルとの為替レートが重要です。ドルが強いとゴールドの価格が下がり、ドルが弱いと価格が上がります。
地政学的リスク
世界的な政治的な緊張や紛争も影響します。リスクが高まると、ゴールドの価格が上昇することがあります。
インフレ率
高いインフレ率はゴールドの価格を押し上げることがあります。インフレが進むと、ゴールドの価値が守られやすくなります。
ゴールドへの投資
ゴールドへの投資にはいくつかの方法があります。
金塊
物理的な金の形で保有する方法です。安全な場所に保管する必要がありますが、価値が比較的安定しています。
金地金
金の形を保持しつつ、小さな金塊やスタンプとして取引される方法です。取引が容易で、価値の変動リスクが少ないです。
ゴールドETF
ゴールドの価格に連動するファンドで、株式市場で取引されます。分散投資の一環として利用されることが多いです。代表的な銘柄は以下の通り。
🔸SPDR ゴールドシェア ETF (GLD) 金価格への連動をねらう
🔸iShares ゴールド ETF (IAU) 金価格への連動をねらう
🔸VanEck Vectors ゴールド ETF (GDX) 世界の金鉱株に広く投資できる
🔸VanEck Vector ジュニアゴールドマイナーズ ETF (GDXJ) 小型金鉱株に投資できる
金鉱業株
金鉱業会社の株式を購入する方法です。金の価格に加えて、会社の業績にも影響されるためリスクが高いです。代表的な銘柄は以下の通り。
🔸Newmont Corporation (NEM)
🔸Agnico Eagle Mines Limited (AEM)
🔸Barrick Gold Corporation (GOLD)
🔸Wheaton Precious Metals (WPM)
🔸Franco-Nevada Corporation (FNV)
🔸BHP Group (BHP)
🔸Rio Tinto (RIO) など
金取引
金の先物取引やオプション取引を通じて価格変動を利用する方法です。高リスク・高リターンの投資手法です。
SPDR ゴールドシェア ETF (GLD)のチャート
個人投資家にとってもっとも投資しやすいのはゴールドETFでしょう。そのチャートを見ます。
🔸2024年10月14日の一年チャート (Before market open)
3月以降チャートは上ばなれ、上昇トレンドが継続しています。
🔸2024年10月14日の長期チャート (Before market open)
大きなカップウィズハンドルを形成しており、2011年の高値をブレークしたところです。
