「努力アレルギー」という病があると思うって話
「あなたって、努力アレルギーなんじゃない?」と笑いながら彼は言った。
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好きな言葉は「効率」、嫌いな言葉は「努力」。
どうも、じーつーです。
突然だが、皆さんは何かアレルギーをもっているだろうか?
花粉症、猫アレルギー、蕎麦や乳製品・果物などの食物アレルギー、アルコールアレルギー…色々あると思う。
これらは、自分の意志関係なく症状が出てしまうので、避けなければいけない。
本当は食べたいけど、アレルギーが出てしまうから食べられない。
そんな辛い状況があるだろう。
そう。アレルギーだから仕方ない、ということにできるのだ。
話は変わるが、私は占いが好きだ。
ゲッターズの本は毎年買うし、タロットリーディングのYoutubeは見るし、毎日LINEから星座占いが流れくる。
対面の占いにも度々行っている。
横浜中華街の占い師、夫婦の占い師、廃墟のコンビニで犬と住んでいる占い師、インド人の占い師、小樽の細木数子と呼ばれた占い師など、沢山の人に見てもらってきた。
占ってもらうことは、金運、恋愛、仕事運について。
補足で自分の性格について色々言われる。
安心したことは、どの占い師にも「お金には困らない」と言われたこと。
お金についての欲が強い星に生まれているので、絶対にお金には困りたくない。
何度聞いても信用はできないので、毎度金運については確認するが、大丈夫とのこと。
良かった。
そして、性格について、ここ数ヶ月で立て続けに言われたことがある。
「あなたって努力しないよね~、努力したらもっと伸びるのに」と。
ば・・・・バレてる?!!!!!!
このときばかりは、占い師って凄いなと思わずにはいられなかった。
そう、私は努力が嫌い。
昔から、何かを頑張ろうとすると心のブレーキが掛かるようになっていた。
「頑張って意味があるのか?」
「これに対して、そこまで頑張ろうと思えない」
頑張らなければいけない状況に立つと心にモヤがかかり、ずっしりと重くなる感覚があった。
理由はわからなかった。
今までは。
約1ヶ月前、両ふくらはぎに謎の赤い発疹が出来始めた。
私は日光湿疹ができやすい体質だったので、パンツの上からでも紫外線のダメージを受けたのかな、くらいに思っていた。
何しろ、今年の夏はかなり暑かったから。
特に治りもしないが酷くもならなかったので、そのままにしておいた。
その頃は仕事も忙しく、人間関係の悩みも大きくなっていた。
そもそも会社が好きではなくなっていたので、一旦離れて個人事業主として働き始めた最初の月だった。
なぜ会社から離れなかったのかについては、また別の機会に書こうと思う。
会社を離れても役職はそのままだったので、マネージャーの仕事だからとサロン運営の殆どの業務が私に押し付けられ、その上エステティシャンとしてお客様に向き合う日々。
正直、自分のキャパが超えすぎていて仕事が漏れがちだった。
仕事が漏れるからこそ、またやり取りが増える。
悪夢のような悪循環。
夜も寝付きが悪く、睡眠不足になっていた。
人によってキャパが異なるから、私にとっては限界だったけど他の人なら出来たかもしれないとは思うが、ここは一旦悲劇のヒロインになっておきたい。
ある朝、ふくらはぎにだけ出来ていたはずの発疹が太ももまで広がっていた。
このときもまだ「最近アーモンドミルクを飲んでいたから、そのアレルギーでもでたかな?」と思っただけで、ストレスは感じていたものの食べ物のせいにした。
ただ、アーモンドミルクをやめても発疹は引かず、今度は腕全体に出てきた。
上腕にまで広がってきたときに、やっと異変を感じたのだ。
アーモンドアレルギーでは無いな、と。
気づくのが遅い、と思ったかもしれないが、人間は意外と鈍感だと思う。
だって、心の問題が皮膚に出るなんて思わないだろう。
ここまで読んでくれた皆さんはお気づきだと思うが、私の発疹はストレスによって発症したものだった。
目に見えないものによって壊され、目に見える形で異常がでるなんて、人間の体は不思議だと思う。
思い返せば過去に2度、同じように体に異常が出た事があった。
一度目は新卒のとき、毎朝7時に出社して終電で帰る生活をしていた頃。
営業会社で働いていた私は、毎朝電話をかける企業をピックアップし、夜は商談の準備に時間を取られていた。
新人だからこのくらいやらないと、とあえて無理をして過ごしていたように思う。
なにせ、入社当日の歓迎会で先輩たちよりも先に帰ったことで上司が激怒し、電車で家に帰ったところをわざわざタクシーで戻り、カラオケに行って泣きながら謝った記憶があるからだ。
今までの自分の常識を超えていかないと、この人達に認めて貰えないかもと思っていたのだと思う。
そんな風に毎日15時間労働をしていたら、当たり前だが体は壊れる。
ある朝起きたら、体中に赤い斑点が出来ていた。
その斑点だけでは異常なかったが、その1週間後には胃腸炎になった。
なんと、新卒2ヶ月目にして2週間も休んでしまったのだ。
その後の記憶はないが「無理して働かないぞ」と心に決めた。
はずだった。
2回目は、初めて課長職を任された頃。
別に課長に興味はなかったが、席が空いたので座らせてもらった。
肩書が出来たのは嬉しかった。
私はあの頃、人に頼るのが苦手だった。
初めての課長職だったくせに、自分で全てやろうとした。
所長は気にかけてくれて、よく面談してくれた。
この頃の記憶はもはや薄いし、あまり詳しくも書きたくないのだが、人間関係も売上もうまく行かず、かなりストレスが掛かっていた。
そんなある朝、顔がパンッパンに浮腫んでいた。
私はいつものように、前日お酒飲んだかな?と食べ物のせいにして気にしていなかった。
それは毎日続いた。
毎朝顔が浮腫んでおり、皮膚が剥け始めた。
顔も体も痒くなっていき、夜に無意識に掻いた部分が、翌朝血だらけになっていた。
メイクものらないので、痛々しい顔が見えると思いマスクをするようになった。
なぜ、自分の体に異常がでているのかわからなかったし、忙しかったので病院には行かなかった。
この病を止めてくれたのは、当時半同棲状態の彼だった。
彼は、人よりも健康に対しての意識が強く、毎朝プロテインを飲んでいた。
私も何度か挑戦していたが、忙しいのと面倒なのとが重なり習慣化しなかったのだが、このときばかりはプロテイン力を信じてせめてもの薬と思って飲んだ。
すると…約3日ほどで肌がつるつるピカピカに。
皮膚異常が起こる前の状態よりもきれいな肌になった。
この日以降、私は毎日プロテインを飲んでいる。
とまあ、私の皮膚に異常をきたした話を羅列したが、結果的にストレスによって私は体に異常が出やすい体質なんだと思った。
私にとって、ストレスが掛かる状況は「何かを初めたタイミング」で出ることが多い。
またそれは、新しい仕事を任されて人に頼らず「頑張ろう」としているときだ。
直近の発疹が出たとき、彼は冗談交じりで私に言った。
「それって、努力アレルギーなんじゃない?」
私にとって、すごくしっくり来る言葉だった。
今までの、頑張ろうとした時の心のブレーキも理解できる。
そうか、私は努力しないんじゃなくて、出来ない体なんだ!
もしかしたら占い師の言う通り、努力することで何かを突破して秀でるものがあったのかもしれない。
でも、そこを突破するには大気圏を抜けるくらいの大きな力が必要なのだと思う。
私の体は、それができるほど丈夫ではなかったらしい。
なので、私はこれから「努力アレルギー」という病を持っていることにしようと思う。
そうすることで、自分でブレーキを掛けて無理をしないようにできる。
人にも冗談交じりで「私、努力アレルギーだからさ」と、押し付けられるのを回避することができる。
人に自分をカテゴライズされるのは嫌だが、自分で「努力アレルギー」という名前をつけたことによって、その言葉に甘える事ができる。
きっと、世の中の「私って○○だからさ、」って言う人は、その言葉に甘えたいだけ人も沢山いるんだと思う。
ずるいと思うが、それが自分を守る手段なのだろう。
まだ私は30年しか生きていないが、これからもできるだけ効率よく生きていきたい。
ここまでの話を書いて私のどこが効率的なのかも自分でわからなくなってしまったが、努力をしないで生きていきたい。
いや、「やりたくないことを一人で無理してやらない」という方が正しいのかもしれない。
もっと人に頼る、任せる。
そして人から頼られない、任せられない。
ストレスの掛かる環境からは早く抜け出す。
休む。
休みたい。
旅行に行きたい。
一人になりたい。
煩わしい世界から、早く抜けられますように。