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土岐麻子 Billboard Live Tour 2024 ~Peppermint Time ~

2024年5月5日(日)1st stage 16:00~17:15
ビルボードライブ横浜

ソロ活動20周年を記念しての30曲(+1曲リアレンジ)入りベストアルバム「Peppermint Time」のツアー。ビルボードライブ東京(5/2)→横浜(5/5)→大阪(5/7)の3箇所です。このアルバムはとてもいい選曲でした。ミニアルバムやカバーアルバム等含めるとほぼ1年に1枚というハイペースでアルバムを出してきたので、“今の土岐麻子につながっている曲を”という基準での選曲。2000年代の曲もありますが、やはりここ数年の曲が多いと思います。30曲中5曲が「PINK」からということで、おそらくあのアルバムはやっぱり転機なんだろうな…とも思いました。

開演前
開演直前

去年の5月3日にビルボードライブ横浜での土岐さんのライブを観たという記憶もあり、そのときは1Fのサービスエリアのカウンターで、一番後ろだったのです。それで今回は2Fのカジュアルエリアのセンターシートを選びました。座ったのはそのど真ん中で、目の前に土岐さんがいました。ビルボード初カジュアルエリアです。ここは飲み物しか頼めないのかと思ってたら、軽食は出してくれるんですね。でもこの席は東京ではサービスエリアのDXシートカウンターに相当する良席です。最初、シャンデリアが降りていて、ステージが見えないかもしれないと思ったら、開演直前に上にあがってしまわれてほっとしました。

ライブは最近よく一緒にライブをやっている高木大丈夫さんをバンマスにして、彼が集めた若いメンバー。一回り下だそうです。壇上でシンガーを20年続けられてきたことのファンへの感謝を繰り返し語られていましたが、人に恵まれた20年でもあったと。それはそうだろうなと思います。川口大輔(小学校の同級生)、奥田健介、Kan Sano、渡辺シュンスケ、トオミヨウ、小西遼(象眠舎)、関口シンゴ…そうそうたるメンバーじゃないですか?パッと思いつくだけでこんな感じです。曲作りやライブで様々な人に囲まれて音楽活動を続けてこられましたね。

女性シンガーって音楽性の高さが最も重要ですが、コミュニケーション・スキルもとても大事だと思っています。一人では限界があって、いろいろな音楽を試していきたければ、いろいろな人に交ざらないとならない。バンドやデュオから早く出てしまい一人でやってきた土岐さんや畠山美由紀さんなんかは、いろいろな人とやれるタフさと柔軟さと、自分のブレなさをもっているなと思います。あと、ラジオのパーソナリティを長いことやっている人は、顔が広いし、コミュニケーションスキルが高い。

土岐さんのライブでの歌は良い意味でも悪い意味でも、あまり録音された音源と変わらないなという感じはします。ライブ自体はとても楽しく安心して見ていられるのですが、圧倒的なライブパフォーマンスという印象はちょっとないかな…。でも、今回お祝いの意味で行くことができて、とてもよかった。このツアー、行かなかったら後悔していたと思います。

土岐さんはペパーミントグリーンのドレスで登場しましたが、ステージへの階段をあがるときにドレスをたくし上げたら、足もとはGパンでした。おそらく上はTシャツでしょう。そういうところ、気取らなくていいなと思いました。エリート2世なんですけれどね。同じ大学の軽音にいたら、その華やかさがまぶしくて遠巻きに見ていそうな人ですよね。私なんか、例えばPAとか手伝って、気さくにお礼とか言われて、意外といい人じゃんとか言ってそう…な距離感です。でもEPOには曲をゴリゴリ頼めるし、吉田美奈子「FLAPPER」のときに2歳でスタジオにいたっていうし(吉田美奈子の膝の上に座ってた写真があるらしい)、やっぱりエリート2世だよなぁという面ももちろんある。

先日、土岐さんは坂本美雨の「Dear Friends」に出演して、珍しくお父さんの英史さんのお話されていましたが、亡くなった直後は歌えなくなったと。でも亡くなる直前、英史さんに「音楽がんばってね」と言われたから、なんとか歌入れしたと。それに対し美雨ちゃんは教授に「そのまま(素直に)歌って行きなさい」と言われたと…ほろりとさせるお話されていました。私が知る限り、土岐さんは英史さんが亡くなったときの話、滅多にしません。でも、ここまで踏み込んだのは同じ音楽家の父を亡くしたばかりの美雨ちゃんが相手だからかなぁと思いました。

ライブとは別の話ですが、土岐麻子さんの音楽、私は「PINK」「Safari」あたりから本腰入れて聴いています。声は好みで音はもちろんいいですが、何より歌詞がよかった。明け方の「人影ないラフォーレ」とか夜中の「西麻布のホブソンズ」とか、若い頃、街をうろついていた頃を思い出します。でもピンポイントでやられたのが「BOYフロム世田谷」で。学生のとき同じ部活にいた経堂に住んでた男の子のことを思い出します…。バイクに乗ってた人なつこい顔のダメな子だったな…迷惑たくさんかけられたけど、みんなキライには慣れなかったよな…という感じの記憶を掘り起こされる曲でした。ホント、あの辺、一通多くてたいへんだったなぁ…

土岐麻子(Vo.)
高木大丈夫(Gt.)
井上薫(Key.)
林あぐり(B.)
伊吹文裕(Dr.)

  1. SUPERSTAR

  2. smilin'

  3. モンスターを飼い慣らせ

  4. ソルレム

  5. ドア

  6. 都会

  7. RADIO

  8. 美しい顔

  9. Rain Dancer

  10. Stripe

  11. Gift~あなたはマドンナ~
    en. ファンタジア

開演前はまだ夕暮れだったけど、終わって食事したらすっかり夜景に。

1stステージ開演前
だいたい2ndステージ終了後くらいの時間



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