
カフェ スアーヴの18年間の歩み
カフェ スアーヴのこと
始まりは18年前
今から約18年前、群馬県伊勢崎市にカフェ スアーヴという名のお店をオープンしました。
心地よいカフェを作りたい
美大を出たあとフランスに3年ほど暮らして、地元に戻っていました。
スアーヴとはフランス語で「心地よい」という意味。
誰もが心地のよいカフェを地元に作りたいと始めたお店でした。
今の自分だったら、その後の苦労を思うと恐ろしくて始められなかったと思います。
その頃は若くて体力もあったので、毎日がむしゃらに働いていました。

経営も運営もデザインも料理もお菓子を作る事もど素人でしたが、とにかくそのときに出来る精一杯の誠実さで仕事をしてきました。
すべて独学でやってきたメリットとデメリットを秤にかけると、果たしてそれがプラスなのかは分かりませんが、この仕事が本当に大好きで、今日まで続けられている事が幸せだと思います。
自然とオーガニックに
手作りにこだわり様々な食材の事を知るうちに、自然とオーガニックのものを手に取るようになっていきました。
ただ、お店を始めた当初は、このあたりで日常的にオーガニックの農産物を手に入れる事はとても難しい事でした。
アリス・ウォータースを知って
そんな中、アメリカでオーガニックの母と呼ばれるアリス・ウォータースのことを知りました。
環境に配慮した農作物を選択する事やその生産者と直に繋がることの大切さ、
加工品を極力使用しないレストランの在り方、
そして料理そのものだけでなく、空間や暮らし方全てが美しくある事を大切にする。
そんな考え方に深く共感しました。
オーガニック八百屋BIOSKとの出会い
しばらくしてオーガニック専門の八百屋BIOSKとの出会いがあり、オーガニックの世界に本格的に足を踏み入れていく事になります。
BIOSKのオーナー櫻井さんは、現在はドイツに移住されましたが、当時は高崎で素敵なカフェと八百屋をされていました。

櫻井さんからは近隣の農家さんたちをたくさん紹介していただきました。
それはコロナ禍の約3年ほど前のことでした。
コロナで13年続けてきたカフェを閉店
コロナになり1度目の緊急事態宣言が出た時に、13年間続けてきたお店を閉めることにしました。
自慢だったテラスの木々や花々を自宅に移植し、少しずつ手を入れてきた内装もすべて撤去しました。
一日13時間立ち続けたキッチンから見るお気に入りの景色がもう見れなくなると思うと、自分の一部を失うような喪失感を感じました。
そして何よりお客さまの事を思うと、寂しさと申し訳なさ、言葉にならない気持ちでいっぱいでした。
ただその時はまだ、先のことは何も考えていませんでした。
ひとまずすぐ近くに小さなテナントを借り、沢山の荷物を詰め込んだ時に、さぁ、どうしよう、と不思議と爽やかな気持ちになりました。
お客さまに背中を押されて
再びお店をやろうと思ったのは、お客さまの思いがきっかけでした。
当初は数年後の再開を考えていたのですが、温かい励ましの言葉に加え、再開を待ち望むメッセージがたくさんインスタグラムに届きました。
そんな多くの声にとても驚き感動し、いま自分たちに出来ることは何かを考え始めました。
オーガニックケーキ店をオープン
そうしてテイクアウト専門店café suave bisカフェ スアーヴ ビスは、私がずっとやりたかった、とことんオーガニックにこだわったお店として2020年10月に誕生しました。

遠方からのお客さまも多かった為、店内でひと休みしていただきたいとの思いから翌年にはイートインスペースを作り、テイクアウトだけでなくカフェとしてもご利用いただける様になりました。
週に3日だけの営業としたのは、農家さんに直接出向いて仕入れをし丁寧に仕込みをするため。
それから自分が若い時に無理な働き方をしていた反省から、スタッフに余裕を持った勤務をして欲しかったためです。
サンデールームとの出会い
イートインスペースをオープンして間も無く、前橋にある自然栽培食材店サンデールームのオーナー、ミコさんと出会いました。

自然栽培の農作物を知り、その素晴らしさに衝撃を受けてサンデールームからの仕入れが始まりました。
自然栽培のカフェをオープン
そして今年の4月、自然栽培のカフェcafé suave maëbashi カフェ スアーヴ マエバシを群馬県前橋市サンデールームの2階にオープンしました。

まるで森の中のように澄んだ空気の中、ゆっくりと食事やお茶が出来る特別な場所です。
これからのこと
オーガニックケーキ&キッシュのお店
café suave bis カフェ スアーヴ ビスは、お陰様でオープンから4年が経ちました。
前橋店はまだまだ始まったばかりで、試行錯誤の日々です。
これからこちらのnoteでは、オーガニックってなに?自然栽培ってなに?
なんてことから、スアーヴのケーキやキッシュのこと、農家さんのこと、日々のくらしの事などを書いていきたいと思います。
どうぞ応援よろしくお願いします。