ドリームクラブ合同誌の声 2021/12/30
ドリームクラブを知ってるか? それは太古の昔に栄えた恋愛シミュレーションゲームだ。そしてそれは刺激的で芳醇であり、多くの人々を惹きつけた。様々な人が注目し、村おこしが始まり、次回作や新シリーズも発売された。
しかし長い長い時が流れ……それらは風化していった。続編は出なくなり、新規のコンテンツは供給されなくなった。ドリームクラブの話をする人間は年々少なくなり……文明は滅び……人々は村を出た。
しかし、村の奥、岩陰に隠れた暗い暗い洞窟の奥に、虎視眈々と機を伺っている存在が居た。まだ村人は生き残っていたのだ! 彼らは今では小さくなってしまったドリームクラブという火を守る防人であり、薪や木の枝をくべて反撃の狼煙をあげる瞬間を待っていたのだ!
つまりどういうことかというと、コミックマーケット99にて、ドリームクラブの合同同人誌が出る!
東地区"U"36b 主催の「J.」氏のサークルだ。
このカエサルも昔はドリームクラブ村に籍を置いた身。山の向こうから反撃の狼煙があがったそのとき、私の細胞に刻まれたドリクラDNAが共鳴し操られるように腕が動いた。つまり、4ページだけマンガを描いて参加させてもらった。内容はギャグ漫画だ。
私がギャグ漫画で参加したというだけで、他参加者はギャグありハートフルありのごった煮同人誌だ。あなたがドリームクラブという作品になんらかの思い入れがあり、そして明日のコミックマーケットに参加するという人物であるのなら、選択肢のひとつに入れてみてはいかがだろうか。一応成人向けなので注意されたし。
「ドリクラに興味があり、明日のコミケの参加者であり、今この日記ブログを読んでいる」そんな人間が居る確率は…………まあ、多めに見積もっても0.1%くらいだろう。そんな場所で声をあげるということに意味があるのだろうか。マーケティング専門家ならば無意味だというだろう。
しかし私は無意味だとは思わない。ここで私が記録を残しておくことにより、ひとつの痕跡が残るだろう。それは数字に見えないかすかな声だが、ゼロではないことに意味がある。遠い未来、このページにアクセスした人間が、合同誌やドリクラに想いを馳せるきっかけになるかもしれない。
そして私自身もそうだ。もはや1年以上ドリームクラブというゲームタイトルを起動しちゃいないが、それは別に「終わった」ということではない。私の中にドリクラが生きているということだ。同人誌という形でそれを発露できるというのは、ひとりのファンとして誇らしい。
同人誌を発表するというのは、簡単なようでなかなかハードルが高い行為だ。この文化に触れてもう10年ほどになるが、自分が描いたなにがしかが本などの形になるのは毎回非常に嬉しく楽しいもの。それを合同誌という形で参加させてくれた主催には感謝しかない。
再度告知をして、本日の日記を終わらせようと思う。
2021年12月31日 コミックマーケット99 東地区"U"36b サークル「Anonymous Arts」
ドリームクラブ合同誌「Dream March!」
ドリームクラブの今後に幸あれ。幸はなくとも、平穏あれ…………。