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これは抽象的かもしれないがどうだろう?[評論、考察コラム]

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評論のような随筆集です。
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2018年6月の記事一覧

自由への囚われ

自由への囚われ

「音楽に答えはない。」

では、何が音楽を差別化するのだろうか。
答えがないということは裏を返すと、各々の音楽のチョイスこそが、各々にとっての音楽の答えなのだ。

一人の旅人が尋ねた。
「君はどうやって音楽に出会っているかね?」

若者は答えた。
「たまたま耳に入った音楽を聞いているだけです。」

旅人は続けて訊いた。
「音楽を求めて歩くことはあるかい?」

若者は戸惑いながら答

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表現の産声

表現の産声

つらつらとラップトップに向かって文章をタイプしていると不思議な感覚を覚える。しかしこの表現も少し書いていて違和感がある。何故なら古典的に表現をしようとすれば、原稿用紙に向かってペンを走らせていると、と表現したくなるものである。

ラップトップという表現はカタカナ英語だし、もっと言えばより一般的なラップトップの表現はノートパソコンである。

何故、この単語を選択したかというといま文を打

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「スライム!日本社会!」――概要

「スライム!日本社会!」
ーー日本社会は流動性を失ったスライムだ!ーーー

概要

インターネット上の声を眺めていると―――声を眺めるというのも少し不思議な表現だ―――やたらと日本社会を憂う声が聞こえてくる。かといって社会を変革に導こうというわけでもないらしい。

どちらかというとただひたすらの憂いや嘆き、いわゆる不満であり、何かを変えようとする動きはあまり見られない。殆どの場合は自虐的にまたは落

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