【時系列でのファクト整理】 バレンシアCF戦での事象に関して
ラ・リーガ第29節 カディスCF vs バレンシアCFにおいて、カディスCF所属のファン・カラがバレンシアCF所属のディアカビ選手に対し人種差別発言をしたのではないかとされるシーンがありました。本件に関してはこちらの投稿にて、事実情報のみを時系列に沿ってお伝えいたします。
この事象に関して提供できる情報が少ない中でもカディス日本公式として何かできることはないかとチームで対話し、考えました。この事象をカディスCFとバレンシアCFの双方の視点からファクトベースで整理し、そして時系列でフェアに日本のみなさまにお伝えるすことで何かしらの価値を提供できるのではないかとの結論に至り、発信することになりました。
※両クラブが公式HPで出したリリースを基本として載せていくようにします。
<2021年4月4日>
ラ・リーガ 第29節 バレンシア戦前半にファン・カラとディアカビ選手が接触し口論に発展。ファン・カラが人種差別ととれる発言をしたとしてバレンシアの選手らがピッチから退場。約15分の中断を経て試合は再開しましたが、ディアカビ選手はピッチに戻らず交代。ファン・カラも前半終了後、ハーフタイムに交代でピッチを退きました。
■試合後カディスCFは人種差別に対しては厳しい姿勢をとっていく趣旨の声明を発表
■バレンシアCFはディアカビ選手は差別を受けたとし、クラブは彼をサポートする意思を公表
<2021年4月5日>
■カディスCFはファン・カラ本人が会見に臨むことを発表
■バレンシアCFの代表がディアカビ選手と並びコメントを発表
<2021年4月6日>
■ディアカビ選手がコメントを発表
■ファン・カラ本人による会見を実施(会見内容は以下のツイートのツリー投稿から確認できます)
■ディアカビ選手のコメントをバレンシアCF公式アカウントでもツイート
■ファン・カラの会見後、彼の発言は真実ではないとしてさらにオフィシャルリリースを発信
<2021年4月7日>
■カディスCFは、RFEFが本事象に関して調査を開始したことに対して全面的に同意・賛成する声明を発表。また、カディスCFは、いかなるタイプの根拠のない非難からも選手を守ることを表明
■バレンシアCFが本事象を説明するガブリエル・パウリスタのインタビュー記事を投稿。ディアカビ選手をサポートすること、ピッチ上で起こったこと、なぜフィールドに戻り試合を再開したのかの経緯を説明
<2021年4月8日>
両クラブからの公式ウェブサイト上でのリリースはなし
<2021年4月9日>
■ラ・リーガが、映像や音声データの分析をした結果それを裏付ける証拠は見つからなかったと報告。
■ラ・リーガの報告を受け、バレンシアは試合中に起こったことについての意見を変えることはなく、ディアカビを全面的に支持すること、そしてバレンシアCFも同様に、サッカー界の人種差別に対処するために必要な新しいプロトコルを確立するための話し合いが始まったことを肯定的に受け止めていることを表明。
<2021年4月30日>
■ファン・カラに対する懲戒処分の担当者は今週金曜日、RFEFの競技委員会に本件を取り下げるよう通達しました。ファン・アントニオ・ランダべレア・ウンスエタ氏による8ページの報告書によると、ファン・カラがディアカビに行ったとされる人種差別の要素を含む侮辱行為は「確認されていない」と結論付け、「推定無罪を否定するには、確固たる証拠が必要であるが今回の場合はそれが確認されていない」と断言しました。よって、バレンシアCFが提出していた文書は却下されています。(全文は以下のリンクから)
<2021年5月1日>
■バレンシアCFは、4月30日の上記の通達を受け、バレンシアCFとしての4つの考えを表明
(上のリンクの全文をDeepLで日本語に翻訳)
RFEFの競技委員会に提出された却下提案を受けて、バレンシアCFは次のように表明します。
1. クラブは、ムクタル・ディアカビーへの支援を改めて表明し、彼の証言を全面的に信じています。
2. 私たちはこの提案を遺憾に思い、競技委員会が何が起こったのかを明らかにすることを望んでいます。
3. 証拠がないからといって、審査官による彼の提案の手紙にあるように、それが行われなかったということにはならないし、何よりもサッカー界の人種差別問題に対処する方法ではない。
4. だからこそ、規制の変更が必要なのです。バレンシアCFは、このような行為をサッカー界から排除し、あらゆる形態の人種差別の被害者を保護するために、新しいプロトコルの作成を促進するための闘いを続けています。
※情報がアップデートされ次第、随時更新をかけていく予定です。