アウトレイジ 最終章はやっぱりつまらなかった

録画していた本作を久し振りに観ました。映画館で観たときと違う感想になるかな と思って。

一、二作目にあった一言からくる深み重みが今回にはまったくなくて駄作と評してしまったアウトレイジ最終章。

初見のときよりは若干深みのあると思えるシーンもありましたが、やっぱりやっつけ感は拭えなかった。短い時間で終わらせようとして、無理矢理なストーリーにした感じ。ホントにこれ、一、二作目と同じ人が脚本書いてるの?ってくらい、なんだか ただのテレビでやってる二時間サスペンスドラマみたい。

西田敏行と塩見三省の会話なんてヤクザの真似したコントみたい。ターミネーター3みたいに三作目はコメディタッチにしたかったの?病み上がりの役者使ってまで無理して作らなくてよかったのに。

面白かったのは、ワクワクしたのは、冒頭の釣りのシーンだけ。それからずっと期待して観てたけど、ちっとも盛り上がらなかった。

フィクサーの金田時男も不気味さが全然無くてさ。露出が増えた分仕方ないのか。

原田泰造もオドオドし過ぎ。あれは演技?それとも素でオドオドしそうだから彼をキャスティングしたんだとしたら、たけし人を見る目あり過ぎ。

光石研も名高達男も出番が増えたせいかセリフも多くなって、でもそのセリフが全部説明口調で誰でも代わりが務まりそう。いい脇役感がなくなったなあ。

白竜も迫力がなくて普通のいいオッさんって感じ。

そして大杉漣。見事にハマってないなあ。そういう役でそういう設定だから?他に誰もいい役者がいないから結局たけしファミリーに頼っちゃったの? 会長が元証券マンで誰も子分がいなくて最後殺られちゃうけど、そんな人そもそも大きなヤクザの組の会長になれんのかい? そして、たけしの好きなヒットマン登場 笑。会長の車が防弾ガラスじゃないって設定ショボすぎ。それとも会長に人望がなさすぎで組の陰謀とかいう設定かな?

随所に銃撃戦あったけど、もう三作目ってのもあって緊迫感は無かった。

でもたけしの「若い衆撃っちまった」ってセリフはなんか響いたなあ。たけしの若い子を大事にする想いが伝わってきた。

役者で良かったのは、大森南朋、ピエール瀧、岸部一徳、松重豊。

大森南朋はどんな映画のどんな役でもこなせそう。いや、こなしているか。なんで今までアウトレイジに出てなかったの ってくらいハマってた。

ピエール瀧も演技の上手い下手は置いといて、アウトレイジにハマってたと思う。

岸部一徳も不気味な演技やらせたら最高だね。地でやってるのかってくらい。

松重豊も設定上、上司がいなくなって多少権限が増えたからなのか、職務に対する責任感が増したみたいで、迫力も貫禄もあったなあ。あ、もしかしたら前作からちゃんと時間の流れと共にそれぞれの役柄の心理状態まで考えてストーリー作ってあんのかな とちょっと感心。

まあ、最初観たときよりは(偉そうに言うけど)見どころはあったかな。三作目ってこともあるんだろうけど、残酷で滑稽な殺人シーンもドキドキ感はなかったし、一言からくる深み重みもやっぱり感じなかった。

たけしだったけかな?ソナチネみたいになっちゃったって言ってたと思うんだけど、それってマシンガン乱射するのと、最後自殺しちゃう、それだけで言ってるの?それはちょっとオイオイって感じですよ。

期待していた分、ガッカリ度の大きかった映画だった。

それでもわたしはアウトレイジ含めた たけし映画ファンですけどね。

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