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光明院でひらく。その一。

 2022年でしたか、しりあがり寿さんが京都のお寺で個展やるってんで観に行ったんですよ。光明院は東福寺の塔頭ですよ。たっちゅう、てなんだろうと初めて聞いたら思いますな。各自辞書で調べてみてくださいね。
光明院にはその時初めて行きました。
京都のお寺を数々巡ってるわけではないのですが、拝観させて頂いて衝撃を受けました。もちろん普通の民家の庭より広いお庭なんですけど、衝撃を受けたのは、えーっと、なんといえばいいんだ、語彙力がないのでとっさにでてきませんけど、なんかね、ひらけてるんです。縦に。
主観ですよ。じぶんだけの感覚かもしれないんですけど、本堂の縁側からお庭と向き合うと上に吸い込まれそうな気持ちがしたんです。
うわーってなって思わず座り込んでしまったら周りの拝観客たちも三々五々座って庭をほわ〜とした弛緩した表情で眺めているわけです。もう弛緩のバイブスが凄い。となりの若いカップルは自宅にいるかのようで、お昼ご飯を通り越して晩ご飯の相談までしちゃってます。
ここは普通に格闘技観戦好きとしては梅野源治風にYAVAYだろーと言うと思うんですけど今日は言いません。
 
 んで肝心のしりあがりさんの展示が凄い良くて。これまた語彙がないので、凄い良かったとしか言葉がなくて、もうしりあがり寿はどこでなにをやってもしりあがり寿で外さないというかしりあがりに凄くなってるのがまた感じられて凄い。散々凄い凄いを連呼して、その後はじわじわ「ずるい」と感じ始めるわけです。
「ずるい。 自分だけあんなに凄いところで凄い展示して。ずるすぎ」
とか東京戻ってきてもカレー食べながら呟いてて。
そしたら朝倉世界一がしりあがりさんの展示行ってきたよーって書いてたので「あれはずるくね?」とメッセージ打ったらすぐに「ずるいよね」と返ってきた。あとはふたりでずるいずるいの大コールです。
梅野源治風に言うとZULUYですよ。まあ梅野源治はそんなこと言いませんけど。そのうちに世界一がこう言い出したんですよ。
「しりあがりさんに訊いたらふたりで出来るんじゃない?」というような事を言い出すわけです。はっ!とブルースブラザースのジェイク啓示を受けるシーン、みたくなって立ってるモノは親でも使えという言い伝えに沿ってわれわれはしりあがり寿大先輩にすがりつくのであります。
以下次号。

2023年10月3日〜31日まで京都は光明院で開催中。

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