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光明院でひらく その2

 すみません。更新忘れてた。もう1年経っちゃうわい、すんません!
 といいつつしれっと京都の光明院さんで朝倉世界一と展示をしたときのはなし2回目です。前回は世界一と大ゲンカしたところで終わったんでしたっけ?
してないか。まあケンカなんかしてないんですけどね。
 とにかくしりあがり寿先輩に光明院の話をしたらば「できるんじゃない?わかんないけど〜」とおっしゃってくれたのでよし!言質はとれた!紹介してください!という流れからのとんとん拍子で展示が決まったんですよ。やったあ、と世界一と万歳。んで、その時に紹介して頂いたのが桑原茂一さんなんですね。あの。
腹抱えてひっくり返ってたスネークマンショーの!
 なんでもしりあがりさん(しりさんと呼称します)と光明院さんを繋げてくださったのが桑原さんだったわけです。スネークマンショーと言えばもう高校生の時にドはまりしたんですよ!幼なじみの佐野が教えてくれたんじゃなかったっけな。当時めちゃめちゃうちのカセットデッキでリピートされてたのがスネークマンショー「急いで口で吸え」でした。YMOと一緒にオレの世界がぐにゃっと広がった。そんな桑原さんと繋がってしまう人生の不思議です。

床の間はやっぱり掛け軸だろうという安易なオレたちだがやっぱり正解でもある

 そして桑原茂一さん(以下茂一さんと呼称します!)が展示の舞台となるお寺の住職の慶水さんに繋いでくれまして、それまで茂一さんは朝倉世界一も寺田克也も知らなかったんですが、そういう広がりを面白がって頂けて慶水さんもそれを受けて快く展示の話が実現に至った、ということなのでしゅイテ、舌噛みました。

 そんでまずは紹介者のしりさんに報告だ!と世界一とうちのツマとオレとで事務所に押しかけてしこたま酒を飲んでいる最中にふたり展のテーマはどうしましょうと酔眼の世界一とぼんやり話してたらしりさんが「あうんでいいんじゃない?」というのでそれイタダキ!とその場でテーマが決まりあとはひたすらみんなで飲んで夜が更けて行ったものです。帰り道ツマは飲み過ぎて吐いてました。

 その後は演し物、じゃないやテーマに沿ったふたりのモチーフを出したり、京都にご挨拶を兼ねた下見に行ったりしていよいよ設営だってんで、ふたりで光明院に乗り込んだらそこでもまたしこたま酒を飲んでしまった世界一が翌日完全に二日酔いで散乱する絵のよこで寝ている、その間オレは京都駅のちかくにある手芸用品の店で材料買い込んでくる、なんとか起き上がった世界一と設営のラストスパートにかかる、という流れで展示の初日です。はやいなー、時の流れというものは。
 あ、そうだった。オレは2日ほど先んじて光明院に泊まり込ませて頂いて狛犬のふすま絵を描きあげていたのでした。

描いた描いた

 初日前日展示物のインストールが終わってふたりで眺めてると愉しさが込み上げてきまして、こんなすばらしい場所で好き放題に展示させてもらっていいんだろうかという不安も一緒に味わっていたんですけども、しかしながら最初から最後までたのしい展示経験をさせてもらったなあと泣けてきました。

 光明院はギャラリーではないので、普通にお寺として展示期間中も外に開いているわけで、お寺の朝は早く住職が門を開けるのも早朝です。住職としての様々なお勤めをされていて、その脇で6時半くらいからむくりと起き上がって、途方もなく素晴らしい庭に面した縁側に座り込んで大気がじわじわと動いていく様を眺めてました。
 お庭には苔が地面や石を覆っているんだけど、その季節の朝は茶色くて一見枯れて見える。そこに慶水さんが来てホースで水を撒くんですよ。
 「この苔たち観ててくださいよ」とおっしゃりながら散水を始めて驚いた。
 枯れてるようにみえてた苔が水を得た瞬間に緑色に色づくんですよ!
 ぶわ〜〜〜〜〜〜〜〜って!
 こんなの初めてみましたわ〜!
 ああ、ご縁を得てよかったなあと感じ入りつつしみじみしつつ縁側で蚊に食われてました。

おわり

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