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#33 こんな問題社員はホントいらない①
人事・労務の仕事に携わっていると、まぁほんと、色んな人に出会うのですが、今日はその中でも、今までに出会った「問題社員」について書いてみたいと思います。
✅布教活動を行う問題社員
厚生労働省が発刊している「採用選考時に配慮すべき事項(令和6年度版)」には次のとおり記載されていて、面接時などで「思想・信条にかかわる事柄を把握すること」はNGとされています。
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うちの会社もそうですが、多くの企業の採用活動ではこれを守り、「信仰している宗教はあるか」などと質問することはまずないと思います。
しかし、採用された従業員側はそうでないことがあったりするわけです。
数年前にあった女性パート従業員は、採用された後、数か月後から周りの同僚へ「布教活動」を始めました。
うちの会社ではパートタイマーであっても採用時には仕事のルールや就業規則についても教育するのですが、そんなことはお構いなしで、会社には知られないように少しづつ少しづつ仲間に引きずり込んでいっていました。
問題が発覚してから行った被害者への面談で明らかになった手口は、次のとおりでした。
①最初は雑談をしながら家庭の状況や価値観などを確認する
②仕事終わりにお茶したり買い物に同行して友だちになっていく
③更に悩み事などを共有し、解決してあげるなど、自分の存在価値を高める
こうして半年、1年かけて関係を深め、自分を信用させて断り切れないような関係を作り、そしていよいよだと決めると、自分が信仰する宗教団体が開催する催しに同行させ、勧誘を迫るのです。
この時は、「何かおかしい」と察知した他の同僚が会社に教えてくれたことで発覚し、まず誘われている方の面談を行って事実を確認、そして勧誘した方の従業員を呼んで面談したところ、こちらも事実を認めたというながれです。
これは就業規則違反に当たるので、通常は何等かの処分を会社が行う必要がありましたが、このときは本人がその日をもって自己都合退職を選択したため、そのまま退職となりました。
解雇や退職勧奨となると色々面倒な社内手続きも出てきますし、会社の処分に対して宗教団体から苦情や文句が出てきたらどうしようか、正直、不安がないとは言えませんでした。
このときのこの元従業員に対しては「解雇」という手段をとることなく、労働契約を解約することができましたが、自分の非を認めなかったり、解雇した場合のその手続きが違法だと主張してくることも想定が必要です。
ちなみにですが、この元従業員は、自分の非を認めることは一切ありませんでした。それどころか「世界の破滅から救ってあげられるのに」などと、最後まで自分の主張を繰り返し、はっきり言って、恐怖さえ感じましたし、同時に、その宗教団体に怒りを覚えました。
最後に、もしこういうことで悩んでいる従業員の方がいたら、迷わず上司や労働局に相談しましょう!労働局には相談窓口がありますし、事業主側からの相談もOKです!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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m(_ _)m