損する職業の見えかた
世の中には様々な職業がありますよね。どんな仕事であっても頑張っているのに、社会的に損をしている見え方をしている職業があるのも事実です。
誰だって、自分がやっている仕事のことならよくわかりますよね。でも、自分からかけ離れた仕事であればあるほど、その本質は見えないし理解できないのは当然です。ですので、たいていの人は自分以外の人のことを「○○という仕事の人はたいてい~な感じでしょ」と想像で、自分以外の職業の人を判断します。例えば、「弁護士はクールな人たち」とか「営業マンなら口がうまい人」(あくまで個人的なイメージ)という具合に。
あなたの職業が社会的にどんなふうに見られていますか?
職業のイメージは、どのように作られていくかを考察してみたいと思います。
働く方々の本質
唐突ですが、最近住んでいるマンションの横に新築一軒家の建築工事がされています。そこで働いている建築現場の男性の方々を例にお話しします。
いま住んでいる上階から、建設現場が手に取るように丸見えで、工事の方の働きぶりが大変よく見えます。一軒家って何人で組み立てていると思います?なんと最大でも3,4名です。場合によっては、一人で黙々と作業されています。人間が住む家を3,4人で作ってしまうってすごいことだと思いませんか?
一か月余りで、ゼロの状態から家の形がどんどん作られています。彼らは、作業工程が頭にすべて入っているかの如く、どんどん木材を積み上げたり、トンカチしたりと組み立てていきます。ある時には、一人で、多くても3,4人で組み立てていくのです。すごいですよね。きっと無人島に取り残されたら、こういう人がつよく生き延びるんだろうな、という生命力を感じるほどです。何が言いたいかというと、彼らの仕事ぶりは素晴らしいし、尊敬に値するなぁと感じます。
しかし、ここで彼らのある行動で、すべての仕事が水の泡になってしまうなぁと感じた損をしている行動に出会います。
仕事の本質が伝わらない理由
彼らの仕事ぶりは、上記に書いたように素晴らしい価値のあるものだと思うのですが、仕事ぶりに感心するのとは逆に、彼らからストレスを感じたことがありました。それは次のようなことです。
・大音量で音楽を流しながら仕事をしている
・近くの駐車場で数人で煙草を吸っている
・会話の声が大きすぎる
「彼らの自由だ」といえばそこまでですが、こういった彼らの姿を見聞した近隣の人たちの印象や感情としては
・大音量で音楽を流すなんて非常識だ、うるさい
・近隣が迷惑する行動を堂々としている
・大声で話すことが周りの迷惑だと考えないのか?などなど。
つまり、仕事ぶりはすばらしいのに、近隣の住民の目に映るのは間違いなく後者だけなのです。
その仕事はどこを向いているか?
家の建築の仕事の目的は、家を完成することであって、誰のための仕事かというとその家に住む住人のための仕事です。ですので、家が完成すれば彼らの仕事は終わりですが、次の仕事につながるような未来への視点に欠けているな、と感じます。
少し話は変わりますが、前職のキャビンアテンダントはいい意味でも悪い意味でも、周りからよく観察される職業です。
業務である一回一回のフライトが仕事としてあるわけですが、その飛行機に乗っている人たち限定で仕事をする認識はありません。仕事の目的は、飛行機をご利用のお客さまに安全で快適に過ごしていただくことですが、だからと言って、そのフライトが終わった後にその便に乗っていない方々の前で態度を変えて煙草を吸ったり、ということはしないわけです。
それはなぜかというと、周りの方々が次にお客様になる可能性がありますし、職業の見え方として「飛行機でお世話になりたい像」であることを認識しているからです。
つまり、仕事って目の前のことをやるだけではなく、その仕事の前後の様子でさえも社会的評価の対象になること言うことですよね。
キャビンアテンダントは、制服をきているのでわかりやすい例ですが、工事現場で働いているのも、企業の書類をカバンに入れて仕事をしているのも同じこと。仕事って、周りからよく思われるためにするものではないですが、周りからどう評価されるかは、次の仕事につながっていますよね。
一挙手一投足が注目される職業だけではなく、あらゆる職業のイメージは、社会的な評価にも通じて、自分のモチベーションや仕事のプライド感にもつながる話なのではないでしょうか。
自分の仕事に誇りを持って行動して悪いことはなさそうです。
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