アンリミAF思考の解体新書
はじめに
こんにちは。cacao(@CacaoGameacount)と申します。
雨に紫陽花の花が映える季節となりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、アンリミAFに関するnoteはたくさんあるもののその多くがカードの採用理由、マリガン、各対面のざっくりした勝ち方についての記述に終始しており、初めて使う方には少々難しい内容となっています。(事実筆者のEOPアンリミAF放浪記も中級者向けに執筆しております。)
そこで、今回は特定の1試合をピックアップしまして、その試合の序盤から終盤までどのような思考でAFプレイヤーが動いているのかを紐解いていこうと思います。
このような試みの都合上、全対面の解説は不可能であり、特定の1、2クラスについてのnoteになってしまう点はご了承ください。
各対面共通の基本的な考え方
そもそもですが、アンリミAFに限らず基本的な考え方というものがありますのでいくつか話していきます。
相手のリーサルターンを把握する
これはとても大事です。現代のシャドウバースはコンボデッキがほとんどで、リーサルターンが明確に決まっています。例えば、超越ウィッチなら6ターン目に超越を打つし、安息清浄ビショップは7ターン目にはクルトOTKが飛んできます。ローテーションでもフラグラネクロでは比較的7ターン目にはリーサルを取れますね。逆に考えると、相手のリーサルターンが来る前にリーサルを取らないといけない、というわけです。超越ウィッチに対して後攻なら、5ターン目にリーサルを取るぞ!と最初から動く必要があるわけです。相手のデッキ構築をある程度把握する
これも大事ですね。超越というカードを知らなければ次超越で負けちゃうぞ、という判断ができません。まだ死なないだろうと思ってたらデスタイラントで負ける可能性もあります。それぞれのデッキの主なカードの効果であったり、あるいはマリガンであったりを把握できれば相手の手札を読むことができ、存在しない負け筋をケアする必要がなくなってきます。自分のデッキの回し方を知る
使い方の分からないデッキのパワーを完全に引き出すことはできません。マリガンも含めて把握することが大事です。
ざっくりとですが、このくらいは把握しておくといいです。ということで1試合目を見ていきましょう。
今回使用したデッキは下記になります。山札にあと何枚カードが残っているか常に把握しながら戦いましょう。
対超越ウィッチ後攻
マリガン
マリガンは解放、カイザー、ジェネ、コンセ、同調、スピネなどを探します。
今回は同調が見えているので同調だけ持ちました。
1ターン目
相手は一枚引き直し、1パスです。超越はありそうだな、知恵の光はないかもしれないな、と考えています。こちらは解放が引けたのでジェネシスを4ターン目にプレイしたいことを念頭に置きつつ、同調からアナライズを選択してターン終了です。
2ターン目
相手は探究を打って終了。こちらはアナライズを出していきます。相手の虹の輝きは現状の手札ではケア出来ないので割り切りです。
3ターン目
相手はルーニィ+鳥でターンを返してきました。このターンは侵食を打ちます。ジェネシスの進化と合わせて5種類見えるので、後1種類どうしようか、と考えています。動き的に相手は虹を持ってなそうですが、万が一ルーニィを虹で戻されると3面場が埋まっておりジェネシスが進化できなくなってしまうのが1つ目、もう一つはここでアナライズを破壊しておきたい、という理由でアナライズあて侵食としました。
4ターン目
相手は知恵の光、探究、石英で終了。こちらは当初の予定通りジェネシスに進化を切ります。手札にシオンが見えているので相手が盤面を放置したらリーサルが取れる、ということでこの石英はジェネシスで処理します。
先攻5ターン目
このあたりから相手の動きが細かくなるので分けます。
0コスチャクラムからエンシェ破壊、進化でジェネに3点、運命の導き、ルーニィ、虹でアナライズ手札に戻しまで進んだのが下の画像です。
整理しますと、現在自分はアナライズとエンシェントが破壊されている状況ですね。
相手がクルクル回している間にリーサルパターンを考えておくとよいです。例えば、現在相手のライフは15点なのでララミアジェネキャノンキャノンでぴったりだな、など。6種達成をどうするか考えるのと並行して思考できるといいかと思います。
この後チャクラムディフェンスあて、鳥で2回復でターン終了です。
後攻5ターン目
リーサルターンです。相手の山札が20枚以下になっており、次のターンにほぼ超越が飛んでくるので、勝ちにいきます。ターン開始時までは解放浸食からミスティックミリアム割り、などでの6種を想定しておりましたが、トップでララミアを引いたのでこれを葬送すれば、盤面と合わせて6種類です。
解放打ち、奏絶ララミア、ガードジェネチャクラムあてからスキャン2枚を開いたのが下記画像です。相手のライフが17なのでジェネ+キャノンキャノン+進化+インパでぴったりです。0コスのAFを順番になげて、カイザーやジェネを探します。
カイザーが引けたので、0コスのAFをもって回します。盤面はジェネ+キャノンキャノンで3面開けておきたいので、もう一つ0コスのAFを場に出すとミリアム等要求値が高くなってしまいます。
解放が2枚も引けたので、リーサルです。エンシェをルーニィにあて、解放をプレイしたのち0コスディフェンス、ジェネキャノンキャノンインパとつなげれば勝ちですね。
超越ウィッチまとめ
このように超越ウィッチ対面は最速ジェネ進化+3種で6種達成することが多いです。ジェネ進化に対してもし相手が盤面を放置してきた場合、新ララミア+シオンでちょうど20点出ることも覚えておくといいでしょう。解放は1枚は引かないと勝てないことが多いです。引けた場合は今回のようにリーサルターンまでできるだけ温存して戦いましょう。
対ハンドレスヴァンパイア先攻
マリガン
この対面は解放カイザーは単キープ、先攻ならコンセントレイトもキープします。解放が引けている場合のみアーティファクトインパルスや無情の侵食もセットキープしていいかと思います。今回は全部マリガンで返します。
1ターン目
相手は1枚引き直し。微妙な手札ですね。カイザーで侵食を持って解放やコンセを探しに行きます。3コンセ~4カイザーの動きは非常に強力ですが、この対面は4ターン目にカイザーで飛ぶ余裕がないと思うので積極的にカイザーを使って大丈夫です。
カイザーで飛んだ後の手札も微妙ですが、この手札で頑張ります。
2ターン目
相手は眷属の贈り物、契約、闇の街でエンドです。ここはフォレストバットを相打ちして終わります。スピネはルームサービスのあて先になるので出しません。できるだけ相手がハンドレスにならないように立ち回りましょう。
3ターン目
相手はユリアスの闘争で3点顔を詰めて終了。ショーダウン+0コスの動きがなかったので持ってなさそうだな、パラセリゼやルームサービスが手札で邪魔になってるかも、と考えています。
コンセントレイトを引いてきたので打って終了。徹底してあて先は作りません。
4ターン目
エンジェルスナイプ+蠢く死霊で終了。1pp残してきたことから、ほぼ間違いなくパラセリゼやルームサービスが腐ってます。一方でこちらの手札、相当ひどいです。
ここでの考えを整理しますと
1.解放やカイザーにアクセスできないと勝てないのでドローしたい
2.パラセリゼ進化でハンドレスになるのであて先ケアは無意味かも
3.相手の動きを見るとパラセリゼは持ってる可能性が高そうだ
という考えで侵食スピネとプレイします。侵食でアナライズが場に残りあて先ケア出来ないのでスピネもまとめてプレイしてしまいましょう。
5ターン目
相手は銀釘でパラセリゼを捨ててドアマン走ってきて終了です。
待望のカイザーが引けましたね。自分のライフに注目してください。この11点というのはドアマン+跳躍の12点ラインに入っています。なので盤面を処理するだけでは負ける可能性があります。思い切ってカイザーで飛びましょう。解放から2枚ドローが見られるので侵食を持ちます。
とてもいい手札が来ました!このターンの着地点を考えます。
1.ジェネ進化で守護は貼りたい
2.盤面は全部処理しきろう
3.できれば回復したい
4.できればシオンを2回かけたい
1~3は分かると思います。4に関して説明します。パラセリゼは進化時に5点、進化後スタッツ5/5なのでガードとディフェンスにシオンをかけても簡単に突破されてしまいます。こちらが攻勢のときはいいですが、防御に徹しているときは良くないです。今は防御フェイズなのでシオン2回かけておくと安心です。
早速動きましょう。解放、ジェネ量産プレイ、解放進化からスタートです。
この手札では3番目の条件、回復は厳しそうです。なのでここはしっかり盤面を除去し、シオンシオンを目指します。スキャンからエンシェントを回収し、量産したいのでジェネシスを量産して手札を開け、エンシェントを量産します。スキャンからエンシェントが来なかったときは侵食をプレイすることになります。
あとは山上からエンシェントをドローしてはプレイし、盤面処理をしてシオンシオンにつなげます。最終盤面は下の画像になります。
後攻5ターン目
相手はルームサービスとパラセリゼの効果でジェネシスを破壊します。
残りライフは7です。自分のリーサルはまだ見えません。パラセリゼ直接召喚で自分は5点、ルームサービス本体や鋭利な一裂き2枚などで簡単に負けてしまうので次のターンはコンセントレイトで延命しようと考えています。
6ターン目
カイザーでコンセントレイトを探すつもりでしたが引いてきたのでララミア進化で顔を詰めます。コンセ2枚でライフは11、ガードの突破にパラセリゼの進化はほぼ確定なので11点は詰められないだろう、と判断しています。
後攻6ターン目
相手はドアマン跳躍という最強の動きをしてきますが、ガードが重くリーサルに届きません。なくなく盤面を処理しますが6種類たまっています。
7ターン目
相手はしっかり盤面を処理してきましたがスピネ本体でも、ジェネシスでもリーサルとなります。
ハンドレスヴァンパイアまとめ
ハンドレス対面は他の対面とは立ち回りがかなり異なります。
1.相手の猛攻をいなす
2.カウンターリーサルを狙う
3.相手が盤面を処理し始めたら勝ちを確信してよし
この3つが基本です。6種達成は後回し。ただし2番のカウンターリーサルが早いターンで取れそう、となったら全力で6種達成を目指しましょう。ライフは13以上に保つことがベストです。虚数物体も、ライフが13以上あったら積極的に置くことを検討してみてください。
終わりに
いかがだったでしょうか。今回は初心者向けに実践の立ち回りを解説してみました。今回は2つの対面の戦い方の解説で終わりですが、他の強豪AFプレイヤーは各対面の戦い方に関してもっと細かいプレイングのノウハウを持っていることでしょう。自分で使ってみて、あるいは他の人のAFの動画を見て、そのノウハウをどんどん吸収していただければと思います。これを機にAFを使ってみようかな、という人が少しでも増えれば幸いです。