描き味へのこだわり 〜「キース・ヘリングみたい」の理由〜
スキマウメアーティストとして線と柄を5年ほど描き続けている。
線の描き方はだんだんと変わってきているが、「コンセプトは設けない」「みている人各々でタイトルを決められる」という部分はいっさい変わっていない。
2024年11月、デザフェス60にて巨大ライブペイントをした際、通りすがりの人たちの多くがこう言った。
「キース・ヘリングみたい」
私としては「そりゃあそうだよな」と思っていたが、人によっては心配してくれる人もいた。
今回は私とキース・ヘリングから得た影響について話します。
キース・ヘリング展の影響
2023年12月26日。
線画が有名でちょくちょくコラボやCMで見かけていたキース・ヘリングの展示が六本木ヒルズ美術館にて開催しているとのことで観に行った。
その際衝撃を受けたのがこの作品。
当時、絵に対するスランプに突入し1年が経っていた。
今までポスカで表現していたが、それには全く満足していなかったからだ。
だからと言って、理想のペンは見当たらなかった。
なので、この作品を見た時、こう思った。
こんな伸び伸びと描けるペンってどこのなんだろう?
展示を見終わった後調べてみると、ペンではなく筆の先をハサミで切って調節し、ペンのような描き味にしていることがわかった。
衝撃が走った私は見終わったその足で世界堂で筆を買いに走った。
どんなペンよりも納得のいく描き味だった。
なので大きな絵を描くときは基本的にキース・ヘリングと同じ方法で描いている。
似てしまうのはちょっとだけ仕方ないかな、と思う。
キース・ヘリングと私のアートの相違点
では、絵柄をパクったのでは?と思われるかもしれないが、私は元々独学で描き始めたし、始めた頃はキース・ヘリングの名前を知らない。
そもそも線画ってパッと見似ていて、よくみると人によって特徴があるものだ。
同じ線画アーティストでもお互いを真似することが非常に難しいケースが多々ある。
なので、デザフェスでライブペイントを見かけた方で「パクった?」と思った方はそう思っちゃうかもしれないけど違うよ、とだけここに記しておく。
大きく違う点としては、キース・ヘリングのアートは非常にメッセージ性が強い。
キース・ヘリング展を見終わった後、どっと疲れたくらいだ。
逆に、私はノープランで何も考えず描き進めている。
そして、アートに対する具体的なタイトルは自ら付けず、見てくれた方がどんなアートに見えたかで自由に感じてほしい、という方針だ。
最後に
なんでこれをnoteにまとめたかというと、特に理由はなく、一度まとめておきたかっただけである。
あと、このあと投稿する「デザフェスで巨大ライブペイントする」シリーズでの説明をしやすくするためだ。(この理由の方が大きいかも)
ちなみにキース・ヘリングみたいだ、と言われてむかつきも悲しくもならないので安心してほしいし、失礼だとも感じない。
率直な感想は非常に嬉しい。
今後もスキマウメアートを見守ってください。