次回はないかもしれない時間だから。
同じ食べ物でも、違う味がする。
意味が違えば、価値が変わる。
それは多分、時、場所、相手が意味を与えてくれる。
つまりは文脈と解釈。
ロックインジャパンフェスのフードエリアで、行列ができないお店の食べ物
普段は、わりと舌バカではない僕と自負している。
人生で限られた回数の食事は、案外無駄にはしたくないもので、夏フェスなんか、いわゆる「フェス飯」を堪能したいがために、普段はなかなか口にしないものに囲まれて、食欲が目移りしてしまう。
だけど、この日のロックインジャパンフェス。
お腹が空いていたけど、お目当てご飯に並んでいたら、スーパーカーのステージに間に合わない。
一緒に見るための場所を確保したくて、僕の人生飯、1回分は、時間の共有に変えてしまった。
今では、並ぶのが単純に面倒で空いている店を探してしまう。
でもあの日は、並ばなかったおかげで、一緒に海風の中、フィードバックギターに包まれることができたよね。
食べるつもりがなかった夏の屋台メニュー。
自分宛の意味が付いた瞬間だった。
※実話です。
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