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KBW2023探訪記 金融/技術/エンタメ/マーケティングの融合
2023年9月3日から9月9日まで、韓国ソウルで開催されたKorea Blockchain Weeekへ参加し、メインのThe Shilla Hotelおよびその他さまざまなサイドイベントへ参加して感じた韓国Web3の今を書いていきたいと思う。
※この記事は、筆者が個人的に感じたことや様々な方から聞いた「伝聞」も多いため、実際の内容についてはさらに深く調べていただければと思う。DYORでよろしくお願いします。
さて、最初に訪問したのは、NEXT BLOCK。友人がスポンサーに入っていたため、チケットを入手できたので参加。
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特に韓国の大企業の取り組みについてのプレゼンテーションも多く。気になったのは世界中で誰もが知っている韓国の強力なIPである「Baby Shark」のWeb3ゲーム。既存IPをWeb3ゲームにというのはよくある流れではあるが、Youtubeでの圧倒的な存在感があるため、どのような展開になっていくか気になる存在である。
さらに、金融関連ではCircleのプレゼンもあり、ステーブルコインの有用性について分かりやすくプレゼンをしていた。
Next Blockでは、Oasysも参加されていて、ブースにもゲーム関連のプロジェクトが並びエンタメ要素も多かったのだが、内容については金融関連のプロジェクトも多く。これがまさにWeb3ぽいプロジェクトだなと感じた。
また、2018年にサポートしていたプロダクトのメンバーとも久しぶりにお会いし、彼らはL1のプロトコルを作っているのだが、リブランディングして、メタバース関連に分野を特定したチェーンとして生き残りを図っているようだ。このように古くから活動しているプロダクトも残っているところは様々な試行錯誤を繰り返している状況であるともいえる。
いよいよ本会場でのイベント。講演はなかなか時間が取れずに見れていないので、講演内容については他の記事や他の方のレポートに譲りたいと思うが、講演も多くの人が耳を傾け、韓国の伝統的な建物での野外ステージも素晴らしい設営だった(少し暑かったが)
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5日、6日はThe Shilla Hotelで様々な方とお会いしてお話を聞く機会に恵まれた。IOSTの韓国代表とも時間を取ってお話し、彼らの今後の戦略や課題などについてディスカッションした。
特にL1も競合は激しく、先に出た友人が展開するL1もリブランディングしていたり、IOSTも当初競争優位性とみられていた機能が相対的に弱くなり、どのようにエコシステムを拡大していくかを社内でも常にディスカッションしている状況であるということだった。
これは技術の優位性という話ではなく、世の中の趨勢を注意深く見て適切なタイミングで適切なソリューションを提供しなければならないという戦略的な側面も大きいので、技術力が高いというだけがアピールポイントにならないところが悩ましいところ。この先生きのこれるか。Web3は常にそれを考えなければならない。
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そういえば、韓国といえば食。今回も様々な方にご招待いただいたりと、とても感謝している。
5日の夜は、Modhausが参加しているイベントへ参加。SBINFTのメンバーのおかげで潜入できた。感謝である。
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Modhausは、オープンアーキテクチャーエンタテインメントを標榜する、Web3型の芸能事務所で、代表は元大手事務所のプロデューサーとして有名な方が務めている。
彼らはすでに1年以上活動を続けており、実際にTripleSというアイドルグループをデビューさせ、積極的な活動を行っている。
既に7万人の会員、83万枚を超えるNFTがミント済、36万枚のNFTが販売済、93万ドル(約1.37億円)のNFT売上を実績としてあげている。
Web3型のアイドルグループといっても、ファンが何かWeb3に触れるというわけではなく、構造としては以下の通りだ
①元々Web3に関心の高い層が初期のNFT購入者として集まる
②彼らは、様々な場面で選択の機会が得られる
③特徴的なのは、TripleSはユニットがあり、そのユニットをホルダーが選ぶことができ、アルバムが10万枚売れなかったら解散するというハードルがある。
④実際のファンについてはYoutubeやテレビやコンサートなど通常のアーティスト活動を行っており、当然売上もその中で発生する形である。
つまり、Web3に関心が高い×アイドル好きというニッチな層を初期ターゲットに据え、彼らの力も使いながら、既存の市場で戦うという方法を取っていると言えるため、ここまでサステナブルに事業展開できているプロジェクトの一つだ。
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会場ではTripleSのミニコンサートも。参加者もエキサイトしていたw
6日の夜は、TRON、Fuobi等が主催するパーティへ参加。スポンサーとして友人のプロジェクトが参加していたため、彼らからも様々なプロジェクトをご紹介いただく。
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Justin Sun氏も巨大な装甲車のような車で登場。相変わらずの存在感を示す。
7日はAvalanche のイベント。まず、会場が漢江の浮島にある会場でヤバランチ感を醸し出していた。
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日本からは、先日報道もあった、SARAHさん、PLAYTHINKさんも参加され、大きな盛り上がりを見せた。
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イケてるYuyaさんのプレゼン。Web2で実績のある企業がこのようにWeb3のカンファレンスでプレゼンスを増していくのはとても良いことで、今後スムーズなインテグレーションが進んでいくことで、大きなムーブメントになっていく可能性がある。
PLAYTHINKさんがAvalancheとロイヤリティマーケティングさんと作っていく、PontaのWeb3化はオーディエンスからの期待度も高く。世界でも注目のプロジェクトとして会場でも盛り上がっていた。
Avalanche Subnetは、パブリックな環境への道筋を残しながら、着実にアダプションさせていくには最適なチェーンでもあり、今後大企業を中心に導入が進んでいくかもしれないので注目の技術の一つだ。
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その後、Kimchi Wasabiという日韓のプロジェクト合同のサイドイベントへ参加。facewalletさんがMyCryptoHerosとの連携を発表するなど、日韓のプロジェクト同士の連携が進みそうな面白いイベントだった。
またセッションでは、Web3ゲームがどのようにマスアダプションするかという課題もディスカッションされ、ミニゲーム中心にユーザーを取り込んでいくプロジェクトや、Web3を意識させないという方向性など、様々なアプローチを模索している様子がうかがえた。
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8日は、CyberConnectのイベント、8日午前ということもあり、アットホームな雰囲気でイベントは進行していた。エチオピアから来られていたVCの方は、やはりアフリカのクリプトの環境は進んでいてチャンスが多いというのを話されていて、今後アフリカの時代が来る予感もしてきた。
まとめ
Web3のイベントが盛り上がっているというのは、イコール、Web3がまだ正解を出せていないということでもあると思う。誰もがまだ暗中模索しているからこそ、隣のプロジェクトは何をしているのか?どこか成功モデルがないのか?と思うからだ。
KBWに参加している人たちの情熱は、まさにそこにあるともいえるし、この参加している人たちが、次の新しい成功モデルを作っていくはずだ。
Web3業界に身を置いている人は、世界のカンファレンスにぜひ参加してほしい。もちろん英語は必須の条件になると思う。そして、自分が何のために参加しているのかを明確にして、成果を持ち帰って欲しい。
韓国語が話せるため、現地の韓国のプロジェクトの方ともたくさんお話できたし、様々な連携やパートナーシップも進めることができたので、私としても今回の訪問はかなり大きな成果があった訪問であった。
もし、日本のプロジェクトで韓国市場を攻略したい、韓国にプロジェクトを広めたいという方がいたらぜひご連絡ください。有力なWeb3マーケティングチームのご紹介やパートナーシップのご紹介もできると思います。
それでは長くなりましたがこの辺で。