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No-5 昇降機(1)
前回は共用廊下で日々チェックすること身に付くポイントを説明しました。
今日は昇降機、エレベーター(以下、EVと略します)に関する試験対策です。
昇降機の出題は意外に多く、基本的な問題から「えっ」と思うような問題まで出題されています。
昇降機とは何かと言えば箱が上下する乗物です。
昇降機はエレベーターとエスカレーターが代表的ですが、試験にはエレベーターしかでませんので昇降機=EVとして話をします。
昇降機の用途
昇降機には人用、荷物用、避難用の3つの用途があります。
それぞれに規格が異なります。
自宅に設置するホームEVは試験の対象外と考えていいかもしれません。
ただし、宅建士を目指す方は最低限の知識は頭に入れておくべきでしょう。
マンション管理士、管理業務主任者はマンションのEVが出題の対象になります。
EVはどうやって動くのか
EVの駆動タイプは大きく分けて3種類あります。
ロープ式
油圧式
その他(リニア式など)
駆動の仕組みまでは知る必要はありませんが、それぞれの基本的な特徴は覚えましょう。
ロープ式
現在の昇降機の主流のタイプです。ロープ式には一本のロープを錘(釣り合いおもり)と籠でバランスを取るトラクション方式とロープをドラムに巻きつけるドラム式(巻胴式)があります。
![](https://assets.st-note.com/img/1672560429904-kkVmhkCaus.png?width=1200)
トラクション方式は低層から高層まで広く利用されますが、以前は機械室が必要でしたが最近は機械室なしのタイプが主流になっています。
屋上にEV室があった頃は、北側斜線の問題等があり、躯体構造への影響も大きかったと聞きます。
トラクション方式の巻上機(ロープを引っ張る)が屋上に設置する場合が機械室が必要になりますが、EVの通り道に設置するタイプでは機械室が不要になります。
![](https://assets.st-note.com/img/1672560757375-ntDI4ak9gR.png?width=1200)
築年数が古いマンションでは、ロープ式機械室ありトラクション方式が多く、築年数が浅いマンションでは機械室なしトラクション方式が多くあります。
ドラム方式は機械室があります。
図1をみればわかると思いますが、ドラム式はロープの長さがトラクション方式の2倍以上必要になります。
そのため、大掛かりな機械室、巻上機のパワーも必要です。
このような理由で高層階には不向きです。
EVのロープ方式で覚えること
ロープ方式、機械室なしトラクション方式は現在の主流であり、低層から高層まで利用されている。
トラクション方式の機械室のあるなしは巻上機の位置をEV通路内に設置することで可能になった。
ロープ方式のドラム式は機械室が必要でロープのトラクション方式よりも長くなる。
ドラム式は低層階では採用されるが高層階では採用されることが少ない。
ドラム式は巻上機を動かすために大きな電力が必要になり、その点でも採用数が少なくなっている。
次回は油圧式です。