桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿
アトリエには老いた梅と、若い梅の木がもう一本あってそれらに名前をつけました。
擁壁の老いた梅は
「老梅(ろうばい)」または「梅じい」
若い梅を「梅子(うめこ)」
と名付けました。
・
梅子も幹に苔がたくさん生えていて少し弱っています。梅子、どうしたら元気になるかな…と考えながら落ちた実を拾っていました。
すると
桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿
と浮かびました。
これは樹木の剪定方法についてのことわざです。
桜は花芽が枝の先端につくので切ると花がつかず、切り口が腐敗しやすいので剪定は控える方が良い。梅は伸びた枝全体に花芽がつくので、剪定して新しい枝を出したほうが花つきが良くなる、ということが表されています。
確かに前の住人の方も剪定されていないようで、枝が多く絡み合っています。
そしてハッと気づいて頭を上げました。
梅子の隣の木は桜だったのです。
この二本の木たちに「フフフフ」と笑われたような気がしました。やれやれ。
梅子は果実の収穫が終わったので、夏の剪定をしてあげようと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?