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これからの高校進学は公立・私立・地域みらい留学が3本柱|地域みらい留学生保護者 茂木正浩さん

3人のお子さんのうち、長男・次男の2人を地域みらい留学で送り出した茂木正浩さんに、お子さんの成長や地域みらい留学への想いを伺いました。

■茂木 正浩さんプロフィール
東京都内で教育機関に勤務。子どもは3人兄弟で長男20歳、次男17歳、三男10歳。長男は島根県立隠岐島前高校(以下、隠岐島前高校)へ、次男は広島県立大崎海星高校(以下、大崎海星高校)へ地域みらい留学で進学。

左から次男、三男、長男(写真提供:茂木さん)

東京の都会っ子の留学先は地方の高校?!

地方への高校留学を考えるきっかけになったのは、長男が中学3年生の時。長男が進路に迷っていたので、インターネットで調べている時に地域みらい留学がヒットしました。私自身は東京都内で勤務しているものの、子どもの高校進学は今の住まいに縛られるのではなく、全く違う環境に身を置くのも良いのではないかという考えもあり、思い切って地域みらい留学を勧めてみました。
妻は『子どもを外に出すのが心配』と当初困惑していましたが、寮があり食事も三食準備される整った環境で学ぶことができ、バックアップ体制も充実していることがわかると安心、納得していました。

自分で考えて、動くが当たり前に ~長男の場合~

地方に一人で進学するにあたって、一番大事なことは本人の気持ちです。そう思って隠岐島前高校がある海士町へ長男を連れて行きましたが、当時の本人は旅行気分だったようです(笑)。高校と寮の見学をして、学校から海が見える、先生ご自身が楽しそうだったという点が、隠岐島前高校へ進学してみたいと思った動機でした。その後一人で行動する自信がつくように、長男一人で山に行ってみるというような荒行(笑?)にもチャレンジをさせて少しずつ留学に向けた準備を進め、隠岐島前高校に入学しました。

長男はプロ野球ヤクルトスワローズの大ファン。将来はヤクルトスワローズの球団職員になりたいと、高校卒業後はスポーツマネジメントを学ぶ大学に入学しました。そして、半年程度で辞めてしまいました。長男に理由を聞くと、「学生が話し合わない、自分ばかりが話している」というのです。大学の同級生と考えが合わなかったようで、辞めた後はすぐに通信制の大学に入学しました。現在は場所にとらわれず学び、単位を取得しながら地域をめぐって、各地域で課題解決について学んでいます。地域みらい留学という経験を経て自分で考えて動く力がついたと思います。

隠岐島前高校で野球に打ち込んだ長男(写真提供:茂木さん)

人とのつながりが楽しい ~次男の場合~

兄弟でも次男は長男と違い、大学進学率や住環境も参考にして進学先を検討していました。次男が進学した大崎海星高校は寮が個室で、広島のほうが東京に出やすい、と。
中学までは結構内気な性格だと思っていましたが、大崎海星高校に進学した今は好きなことをどんどんやりはじめ、駅前で路上ライブなんかもしてみたいと。人とのつながりが楽しいと言って、自分で大崎上島のみかん農家さんを友人に紹介したり、大崎海星高校の魅力を発信する「みりょくゆうびん局」の部長をしたり、色々なことにチャレンジしているようです。大崎上島・大崎海星高校という環境によって今までとは違った魅力が引き出されていると思います。

高校のステージでギターを弾く次男(写真提供:茂木さん)

高校進学は公立・私立・地域みらい留学が3本柱に!

高校進学には地元だけではなく、地方への留学があるということを知ってほしいです。近い将来には「公立・私立・地域みらい留学」の3本柱が進学検討の当たり前になってほしいと思うのです。昨今では「幸せ」はお金の豊かさではなく心の豊かさ、と言われたりもしますが高校生活も同じようにマインドセットが必要だと思います。
これからの教育で重要なのは偏差値ではなく”経験値”なのではないでしょうか!

<編集後記>
ご自身とお子さんたちの経験を伝えたい、と、インタビューに応じてくださった茂木さん。”地域みらい留学の大ファン”とおっしゃるだけあって、茂木さんが語る熱量によって私自身が非常に勇気づけられた時間でした。
この記事をきっかけに、誰かにとって高校進学の選択肢が増え、それぞれが自分らしい道を歩むきっかけとなれば茂木さんにとっても、私にとってもこの上ない喜びとなるでしょう。(インタビュー&ライティング 黒谷直子)


地域みらい留学とは?

地域みらい留学は、140校を超える日本各地にある魅力的な公立高校の中から、住んでいる都道府県の枠を超えて、自分の興味関心にあった高校を選択し、高校3年間をその地域で過ごす国内進学プログラムです。
地域みらい留学公式サイト

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