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離脱とはなんですか?

みなさんこんばんわ。

今日、先生から「離脱症状のある患者さんだからしっかり診ておくように」って感じの話があったんです。

その患者さん、1日担当していたんだけど、たしかに意識は朦朧としている感じだし発汗もすごい。しかし、これを離脱の症状と結びつけるまで時間がかかったんです。その方は薬剤性の依存があったのですが、薬剤性って言っても覚せい剤などではないんです。普通に処方されてた薬なんです。

「あれ?看護のポイントはなんだ?」

 恥ずかしながら、離脱症状のある患者さんを看たことがなかった私。

 ってことで、今回は「離脱とはなんですか?」ってあたりをまとめたいと思います。

◯離脱とは?

「離脱とはなんですか?」と書いておきながら、いきなり「離脱とは」って書くと答えを書くみたいですが(笑)

 なんとなく離脱症状ってアルコール依存や薬物依存など「依存」から抜け出すときに通る道で、暴れまわったり苦しんだりしている様子を思い出しますよね。

 薬剤の離脱症状について「薬剤に対して耐性ができてしまい、連用するように鳴り、効果獲得のために増量し、結果として薬物に対しての依存が形成されます。このような状態では、薬物を用いている状態が、その人にとっては自然な状態となるため、服用を中止または減量するときは、逆に不自然な状態に相当するため、不調を招き、酷い時には、生活に支障をきたすことさえあります」(姫井昭男著「精神科の薬がわかる本 第4版」P67より引用)

 なるほど、耐性ができて効果が無くなってくるとそれに薬を足していって、結果としてはその薬があるから恒常性が保たれる。この薬を抜いたり減らすと恒常性が保たれなくなっていくわけか。アルコール度数の低い缶チューハイで我慢できてた人が、7%や9%の缶チューハイに手を出すとなかなか「ほろよい」には戻れないしってわけですね。

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このマガジンは2人の臨床経験をもとに投稿しています。臨床で困っていること、対応の仕方など脳と精神分野に強い2人が臨床に即した内容で書いています。臨床でお役に立てる内容だと思います。ただし、まだ記事が少ないです。

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