まだ引きずってたわけだが

前の記事はこちら。

ここ最近のAとの関係をまとめようと思って久しぶりにnoteを開いたら、この記事からもう4年も経っていたのかと驚いている。もう4年なのか、まだ4年なのか分からないけど。
結論から先に書くと、Aとはこの1ヶ月くらい一度も会ってないし、連絡も取っていない。もしかしたらこのまま疎遠になるかもしれないけれど、それも仕方ないかなと思っている。不本意だし、この年齢で友人を1人失くすのは痛いけれど、仕方がない。
今回は、ここまでに至った経緯を書いていこうと思う。


あれから、Aとは良い友人として、つかず離れずのうまい距離を保っていた。正直に言えば、告白を断られた理由には全然納得いっていなかったけど、一応そこもAが「これ以上はもう聞かれたくない」という所まで追求したので、もうこれ以上は考えないことにしてた(今にして思えばこれが良くなかったのかもしれない)。
友達として付き合いが継続するなら、別に付き合えなくてもいいと思っていた。

飲みに行ったり、たまに同じイベントに出かけたり、普通に仲良くしていたけれど、同時にだんだんと彼の欠点も見えるようになってきた。

例えば当時、僕とAとは同じ社会人サークルに入っていたんだけど、2年ほど前に僕はそのサークルを辞めた。Aも同時に辞めようかな、などと話していたんだけど、サークルの現役メンバーから強く引き止められていた。僕も引き留められたけど、「もうやめると決めたから~」と突っぱねていた。
Aの方は「黒木君が残るなら僕も残ります」と言っていたらしい。それで現役メンバーたちはまた僕の方に来て「A君がこういってるから黒木さんもやめないでくださいよ」と言われたのだった。

正直なところ、僕がそのサークルを辞めた決定打はAのこの発言だった。なぜ僕が「Aがサークルを辞めないために」残らなければいけないのか。Aが、自分が辞めるか辞めないかのきわめて個人的かつ重大な決定の責任を、勝手に僕に負わせてきたことにすごく腹が立ったのだった。

もちろんAにもそう言った。
「辞めるか辞めないかは自分で決めてください。僕はもう絶対に辞めると決めているので、僕の進退に合わせる気なら君は絶対に辞めないといけないよ」
「そういう事はもう言わないでほしいし、そう言ったという現役メンバーにもそういう風に訂正してほしい」

Aは納得したようで、結局サークルには残った。

その翌年も、Aはサークルに残るか辞めるか聞かれて、ギリギリまで「考え中」などと返事していたようだった。結局、まだ辞めていない。

これは僕の勝手な想像だけど、Aはおそらく、こうした大きな決断、自分の周辺環境が劇的に変わるような決断をすることができないタイプなんだと思う。強い言い方をすれば、決断力がないタイプ自分の意思で何も決められないタイプ

僕の告白を断ってきたのも、同居のX氏に気を使って、というのもあったかもしれないが、そもそも人と付き合うという、周辺環境が大きく変わる決断が自分一人でできなかっただけなんじゃないかと思った。

ちなみに、AとX氏とは別に付き合っているわけではなく、当時X氏には別に彼氏がいたことが後に判明している。やっぱりマジで何で断られたん?

そして気になった欠点はもうひとつ。

彼は、驚くほど自分のことを話さない。
自分の気持ちとか、自分の経験とか、そうした事を話すことがほとんどない。たま~にAの家族の話とかしてくれると僕はとっても嬉しかったんだけど、そういう個人的な過去の経験や、ちょっとした自分の気持ちの発露とかがほとんどないのだ。

たとえば、一緒に映画を見に行ったとする。
終わってらら、酒を飲みながら感想を言い合ったりするわけだ。
僕は「あのシーンが特に感動的だった、主人公のこういう思いが伝わってきた。そう言えば自分にも似たような経験があって…」みたいな話をするんだけど、Aは「あの俳優の演技は良かった。あの女優はちょっと微妙だった。あの人は演技は微妙だけど顔が良かった」みたいな話をすることが多い。

いや、どんな感想を持とうと勝手なんだけど、僕としては、映画の感想を通じてあなたがどんなことを考えてるのかを知りたいんだけど…と少し寂しい気持ちになる。

「XXXについてどう思ってるの?」と、直接彼の心の内を問うような質問をすると、面白くもない冗談でごまかそうとする。

彼お得意のそうした「冗談」をめぐって僕が烈火のごとく怒り、説教したこともある。自分の心の内を明かしたくないばかりに、自分が死に至る重い病気になったとかいう「冗談」を言うようになったのだ。
「冗談でも、人の病気や死に関わることを軽々しく扱うもんじゃない」と。
僕が説教してる間、彼はずっと「黒木君は人の言葉を真面目に取り過ぎだよ」「もっと軽く受け流せばいいじゃない」と言い続けていた。
最後まで、僕がなぜこんなに怒っているのかわからないようだった。

僕は「告白」という人生最大の自己開示を行い、その後も事あるごとに好意を示してきたし、「良き友人」としてできる限り彼には良くしようと努めてきたつもりだった。
しかし彼の方は、ついにそれに応えてくれることはなかった。告白を断った理由もいまだに曖昧で、実際に僕のことをどう思っているのかは一度も(ポジティブなものにせよネガティブなものにせよ)言ってくれたことはない。何を考えて、これからどうしたいのか、何も言ってはこない。

上記の説教をした時にも、結局僕の方が「言いすぎました」と謝って(今から思えばなぜ?)終息したけど、彼から見れば僕が勝手に怒って勝手に謝ってきたように見えてるんだろうか。

だんだん、そういう欠点にばかり目が行くようになってきてしまって、僕もちょっと辛くなっていたので、1月の中頃に遊びに行くのを断られて以来、何も連絡を取っていない。

今後、彼の方から僕に連絡を取ってくることはおそらくないだろう。
なぜなら彼は決断力がないから。
自分1人では何も決められないから。
僕がなぜ怒っているのかも分からない彼の方から連絡するのは、とても恥ずかしく勇気のいることだと思うけれど、そんな勇気は彼にはないと思うから。
僕の方がAを好きで、Aに会いたくて連絡を取り、仕方なく付き合うという構図を崩すことになるから。

悔しいことに、これでも僕はまだAのことが好きだ。付き合えたらいいなーという淡い期待があったことも否定はしない。
でもいくら僕がこうして自己開示をしたところで、何一つ返ってくるものがないのにはもう疲れてしまった。
たぶん、このまま疎遠になる可能性が高いけど、これはもう仕方がないと思っている。

さよならA…。

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