子どもがテレビを壊しても、良かったことを見つければうまくいく!
三男は小学2年生。
頭の回転は抜群に早く、言語理解能力もずばぬけて高い。
しかし感情のコントロールが苦手だ。
そんな三男が今日も泣いている。
『また、喧嘩かな……』
ドタバタとやり合う音も響く。
しばらくして、三男が私の部屋にやってきた。
「おかあさん、どうしよう?
テレビ壊しちゃった……」
!!?
泣きじゃくる三男から話をきく。
兄(中1)とテレビゲームをしていて負けたのが悔しくて、コントローラーを画面に投げつけたのだそうた。
そりゃあテレビも壊れる。
状況を把握したところでわたしは三男に問う。
「そうか。それは残念だったね。
あなたはどうしたらいいと思う?」
「わからん……」
やっちまった感でパニックなのだろう。
「今回テレビが壊れてしまったことは残念だけど、壊れてしまったものは仕方ないよ。
それより、次もテレビを壊してしまわないためにはどうしたらいいかを考えよう」
すると三男がポツリと言う。
「もうあのゲームはやらない」
「そうだね。そのゲームは殺されたりして腹が立っちゃうならやらないほうがいいね。ゲームをするってことは勝つことも負けることもあるからね。
負けてコントローラーを投げちゃう気持ちの時は、やらないほうがいいかもね」
と、説明する。
テレビが壊れて良かったことにフォーカスする
「……でも。テレビ壊しちゃったどうしよう?」
涙目のまま、聞いてくる。
「どうしよう?テレビ壊れてよかったやん。だって壊れたから分かったことがたくさんあるよね」
「え?」
「1、自分は殺し合いのゲームをしたらコントローラーをなげてしまうということ」
「2、コントローラーを投げたらテレビは壊れるということ」
「3、テレビが壊れたら自分も家族のみんなも悲しいってこと」
たくさんの学びを得たのだ。
三男に説明する。
「でもこのテレビ、パパが前の仕事場でもらってきたやつやから、怒られるよね?」と、いう息子。たしかに、そのテレビは前夫が前の職場でいらなくなったやつを持ち帰ったものだ。
「大丈夫大丈夫。パパの前の職場はブラックだったから、負のオーラがまとわりついてるやつかもしれん。壊れてさよならできてよかったよ」
その通りだ。いまいましい。
兄弟喧嘩に悩む前に
いい事づくめという結果になった、今回の騒動。
兄弟喧嘩は絶えない。
ほんとに絶えない。
もう耐えられない。
そう思う前に、プラスに考えてみたら、こっちも怒らなくていいし、子どもの心にもすーっと入っていく。
修行は続くよどこまでも
最後に、「テレビどうなったの?」と実際のテレビの状態を見に行くとたしかに、画面に花火が飛んでいた。
「なにこれ、こんなん初めて見た!おしゃれやん!写真とろっ♪」
とスマホを探しに行く私の後ろで
「変わってる……」と、ボソッとため息をつく長男。
楽しんだもの勝ちなのだ、子育ては。
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