【あと21日】シイナナ作品の「らしさ」考察|30日後に東京で初めて公演する劇団、の記録
こんにちは。シイナナの藤田サティです。21日後に東京ではじめて公演をするシイナナという劇団で、脚本・制作を担当しています。
このマガジンでは、関西の小さな劇団が東京に初上陸するまでの記録と、東京でお会いできるかもしれない、はじめましての皆さまに、シイナナのこと、公演のこと、などなどをお伝えしていければと思います。どうぞよろしくお願いします!
公演情報はこちらから!シイナナ 二人芝居企画 Vol.3 『ふたりごと』in TOKYO
今回のnoteは、演出の湊伊寿実と私の共作note。ふたりで話したものをまとめたものになります。
この記事「シイナナの紹介」で、まだまだシイナナ「らしさ」は模索中、と書き綴ったのですが、今回の公演を通して私たち、自分たちの「らしさ」を表現してみたいとも思っています。
らしさは、すなわち作風にもなる。らしさを見つける過程を通して、お客様にも少しシイナナ作品のことをわかってもらえそうな気もするので、今回はそんなことを書いてみようと思います。
今の自分たちを、客観的にみてみる
シイナナの今、現時点での私たちはどんな風に見えているのか。そこには、自分たちが大事にすべき個性のかけらが、きっと含まれているはず。それを再確認しながら、自分たちの目指したい、今回の公演で表現したい「らしさ」のヒントを探ってみます。
どーーーしても当事者なので、完全に客観的になりきれないかもしれませんが、私は他人…私は他人…とつぶやきながら、過去の公演でいただいた感想などを参考に、今の自分たちをキーワードでまとめてみようと思います。
核となるのは、派手、ではないところ
作品をつくるときに、一番時間をかけるのが、演じている登場人物が、心のちゃんと通った人間として存在できているか、の検証な気がします。
とても繊細な感情の機微とか、静かな会話の中にある沈黙とか、その人が感じている床の温度とか、そういった一見派手ではないけど、お客さまが生々しく人間の存在を感じられる瞬間みたいなものを、すごく丁寧につくってきました。
で、お客さまにも、その部分を評価していただくことが多々ありまして。これは結構明確に、自分たちの大切にしたい核として持ってますし、武器としても磨いていきたい部分です。その一方…
ファンタジーも好き
生々しさは、すごく大事だし大事にしたいところとして持ちつつも、作品は結構ファンタジックなものも多いです。座付き作家ふたりとも、SFやファンタジーが好きなこともあり、作品の舞台に少し不思議な世界を混ぜた物語を、好んで書いたりします。
そういうファンタジックな世界の中で、生々しい人間が描かれていること。今回のふたりごと公演での5作品も、そんなことを目指している作品たちが、いくつもあります。
かわいらしさと、残酷さ
人間のチャーミングなかわいらしさをまといつつ、それだけではないヒリついた残酷さを感じてもらえる(もらいたい)作品が多いです。残酷さの割合は、作品によって増減するけど、ダークな部分がまったく匂わない作品は、あまりないかもしれません。
ちょっと崩れたスタイリッシュさ
これも作品によるけど、かっこいいスタイリッシュな演出もきっと好き。なのですが、100%クールでありたいというかというと、少し違う気がします。
スタイリッシュなんだけど、ちょっと奇妙だったり、気持ち悪かったりするような、そんなニュアンスを取り入れて、崩れているものにより魅力を感じます。
ビジュアルのポップさと胡散臭さ
ちょっと作品から離れますが、シイナナはいっとき金髪率がとても高く。ガトータケヒロはベースが金髪ですし、七江夏妃も入団以降髪色が七変化中。ちょっとビジュアル的には「派手」といえるかもしれません。
で、そのビジュアルのファンキーな感じを、結構気にいっていて。前回公演から、作品のキャラクターたちのビジュアルづくりにも、少しポップなファンキーさを取り入れるようになりました。
で、これも、ただオシャレを目指すというかは、どこか胡散臭さを残したいと思っていて。それが、シイナナやシイナナ俳優にとても似合う世界な気がしています。
シイナナは「間-はざま-」を大事にしてるのかも
ここまでキーワードを羅列してきて、なんとなく表れてきましたが、シイナナは一言で語れない、何かと何かのはざまで生まれるモノを大事にしているのかもしれません。
ただ「ファンタジック」でも、ただ「生々しい」でもない、そのはざま。
ただ「かわいい」でも、ただ「残酷」でもない、そのはざま。
悲しいと嬉しいの間にある感情とか、希望と絶望の間にある世界とか。
何かと何かのはざまの、言葉にならないモノ。そこに表現したいことが詰まっています。それを、少しとがらせることで、シイナナの「らしさ」はより色濃いものになるのかもしれません。
今回の公演にどんな風に反映させるか、はまた次の機会にご紹介するとして。(きっとできるはず!)こんな私たちの作品を、ぜひとも見にきてくださいね!
公演情報
日時:
2022年
12月2日(金)20:00〜
12月3日(土)16:30〜 / 19:30〜
12月4日(日)16:30〜 / 19:30〜
※開場・受付は開演の30分前
※短編5作品の上演で各回約70分程度の上演を予定しています
(上演作品は各回とも同じです)
会場:
Café MURIWUI(カフェ ムリウイ)
世田谷区祖師谷4-1-22-3F
HP:https://www.ne.jp/asahi/cafe/muriwui/
※祖師ヶ谷大蔵駅から徒歩7分
チケット:
チケット+1ドリンク別(500円〜)
ふたりごと割:5,000円/2人
U25割:2,500円
一般:3,000円
※U25割は、ご年齢を確認できる証明書をご持参ください
[ご予約フォーム]
https://www.quartet-online.net/ticket/futarigoto-tokyo
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