伊藤忠さんの「神宮外苑再開発について」を意訳してみた。
伊藤忠商事さん。怒ってらっしゃる?
度重なるデマや度を越した抗議活動などがあり、伊藤忠さんがコメントを出しました。
その文章は大人が読む事を想定したものなので結構分かりにくいって感じる人もいるでしょう。
って事で今回はそんな「神宮外苑再開発について」をできる限り分かりやすく、そしてできる限り正確に意訳してみました。口語体なのは仕様です。
この件はたくさんの人から意見や質問をもらっていて、その度に対応してきたんだけどね。
2023年10月に「ITOCHU SDGs STUDIO」の4つの場所に落書きした人が何人かいたんだよ。
その人たちは書類送検されたんだけど…こんな事は絶対にやってはダメ!
また同じような事をしたらその時はまた同じような対応をするからね。
そして2024年6月21日に開いた株主総会で神宮外苑再開発の事も十分な時間を使って丁寧に説明したんだよ。
だけど質問の時間に活動家の人が長々と自分の言いたいことだけを言ったなんて事もあったの。きちんと「論点を整理してから話してね。」って言ったんだけどね。
そもそも神宮外苑再開発事業っていうのは三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター、そして伊藤忠の4社でチームを組んでやっているものだけど、このような感じになっているので今一度、正しく理解できるように伊藤忠が再開発に参加する意味や緑の保全について説明するよ。
まず「再開発」という言葉から、当プロジェクトが一帯の樹木や自然環境をむやみに壊してしまうと勘違いしている人がいると思うの。
でも我々の計画は今の、そしてこれからの「みどりを守る」ものだから、環境が壊されてしまうことを心配している一部の人の誤解とは全く違うんだ。
みんなが親しんでいる神宮外苑のみどりを維持するには、日頃からの管理、倒れた木や古くなった木をどうしても植え替えないとダメなの。
神宮外苑の緑は人工的に作られたもので、手入れなどを毎日やっているのは行政じゃなくて明治神宮をはじめとする土地の持ち主ががんばっているから神宮外苑のみどりは長い間守られてきたんだよ。
当たり前なんだけど「みどりを守る」にはお金が必要で、秩父宮ラグビー場、神宮球場等神宮外苑にある建物からの収入でまかなっているんだ。
でも施設がどんどん古くなっていて、秩父宮ラグビー場は築76年、神宮球場は築約100年になっているの。
だから建物の安全性・防災性を高くして、またバリアフリー対応にしようという考えから、急いで建て替えないといけなくなったの。伊藤忠の本社ビルもまったく同じ状況になってるんだ。
私たち伊藤忠が当プロジェクトにこうして関わった訳を話すね。
老朽化が始まっている本社を建て替えようと話をしている時、既に始まっていた神宮外苑の計画で各社の建設費のやりくりや、自然災害などの予測できない事が起きても事業が続けられるかどうが課題だったんだ。
だから「伊藤忠も含めた地域一体の開発という方法で解決していこう」と声をかけてもらったの。
この方法は、新しく建設ができる総床面積を持ち主の計画ごとに分けて、その権利に応じたお金を4社のチームに出すという感じのものなんだ。
伊藤忠1人だけで建て替えると今の本社より低いものしか作れない決まりなんだけど、チームでの開発に加わる事で、もっと大きなビルを建設できるようになるんだ。そうする事で本社の土地の資産価値が増加するの。
そして伊藤忠がチームに出すお金も建物の建て替えなどに使われて、そこからまたお金が生み出され、これからも神宮外苑の「みどりを守り続ける」ために使われていくんだ。
当プロジェクトは、既存樹木を出来る限り守りながらお引越ししたり、新しく植える事で緑の量をこれまでよりも増やし、より豊かな自然環境をつくるという計画なんだ。
有名な4列の銀杏の並木は最初から切ろうと考えられたことはなく、これからも保全するよ。
今ある建物の建替が進まなかったらどんどん古くなってしまうんだ。
近い将来には「みどりを守る」ためのお金が手に入らなくなってこの先のみどりを維持することも出来なくなります。つまりこのプロジェクトは神宮外苑の「みどりを守る」ためにそのお金を稼ぐ建物を新しくするものなんだ。す。
青山で43年もの間、東京本社ビルを構えてきた伊藤忠も、都内でも珍しくて素晴らしい神宮外苑の環境が壊されるのは望んでいないの。良いイメージがずっと続き、より良いものであるためにも、伊藤忠は神宮外苑再開発に熱心に取り組むよ。
そうしたら本社の建て替えだけでなく、チームが目指す安全快適で緑あふれるまちづくりの役に立てるんだ。再開発計画に参加する理由はそこにあるんだよ。
みんなも正しく理解しようね。
このプロジェクトは、そのままにしたり別の場所にお引越しする木を含めた計画地内のすべての高い木について一本一本調査をしていて、プロジェクトサイト上に調査結果や保存・移植(お引越し)・伐採の方針、それぞれの木の高さや幹の周りの長さ等を公表しているよ。
今の時点で、3m以上の木を切った本数の合計は743本、新しく植える木の本数は合計837本だよ。でもこれからも木を切る本数を少なくしていくよ。
植え替える計画の詳細も検討中ですが、新しく植える木の種類と合わせて決めて、管理は完成後のそれぞれの敷地を管理する人たちでちゃんとやっていくよ。
こんな感じになりました。大雑把ですが何かの役に立つかもしれません。
(サムネイル画像はフォトギャラリーを使用しました。)