
さるぶつ道場 運動の法則2解答
水の抵抗を受ける物体の運動
問題はこちらです.
難関大学では,浮力や水の抵抗を扱う問題の導入として出題されることも多い問題です.また共通テストでもよく出題されるので,この問題でつまずかないようにしましょう.
(1)
図1のように図を書き,力を書き込むと考えやすい.アルキメデスの原理は「流体中の物体は,物体が排除する流体の重さに等しい浮力を受ける.」なので,いま考えるべき密度は何かに注意しましょう.

物体にはたらく重力を $${w}$$ ,浮力を $${f}$$,水の抵抗力を $${R}$$ ,ある時刻での水中での物体の速さを $${v}$$ ,物体の加速度を $${a}$$ とすると,物体の運動方程式は,鉛直下向きを正として,
$${\rho V a=w-f-R}$$
$${\rho V a=\rho V g-\rho _0 V g-kv}$$
終端速度 $${v_f}$$ に達したとき,加速度は0なので,
$${0=\rho V g-\rho _0 V g-kv_f}$$
$${v_f=\frac{(\rho -\rho _0 )V g}{k}}$$
(2)
浮力は物体が水(流体)から受ける力なので,水に反作用がはたらきます.また,垂直抗力は物体画面を押す力の反作用です.作用反作用の法則に注意しながら図を書いてみましょう.

物体が終端速度に達したとき,物体にはたらく力はつりあっている.液体を含めた容器の重さを $${W}$$ ,秤が容器を支える垂直抗力を $${N}$$ とすると,物体と容器にはたらく力のつりあいは,
物体:$${w-f-R=0}$$ …①
容器:$${-N+W+f+R=0}$$ …②
①式より,$${w=f+R}$$
②式に代入して,
$${-N+W+w=0}$$
$${N=W+w}$$
したがって,おもりの重さ $${w=\rho V g}$$(質量 $${\rho V }$$)だけ秤の読みは変化する.
詳しくはテキストを参考にしてください.