野良猫腸戦日記 原作②

二章 覚悟の大量投与

 高校一年の九月初旬。野良猫は一番大好きだったじじ猫を病気で亡くした。そのショックと葬式の疲れだろうか、野良猫は毎日のように続く微熱やその他の風邪症状に悩まされていた。なんと、それは三か月半も続き、冬休みにダウンしたということで最初の肺炎との話がここで初めて繋がった。
 しかし、医者のいうことを聞いていても一向に良くならない肺炎。野良猫は医師の判断で大学病院の分院に送られることになった。
病院大好きな野良猫としてはうれしい限りだった。しかし、一難去ってまた一難。そう簡単には治らず、どんどん重症化していく野良猫。大学医師は、最後の手段として抗生物質を大量投与するという判断を下した。
「野良猫さん、これは相当危険な処置です。しかし、このままにしておくのはあなたの体が危険です!ってことで、明日までにこれ飲んできてね~じゃ、ばいばい~。」

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