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部長が本当に言って欲しかったこと〜20代OLによるおじさん心の考察〜


とある日、別会社の営業担当の方と部長との打ち合わせに急遽参加することになった。

一通り話を済ませ、途中で用無しになった私は抜けて、その会社の人と部長の2人で打ち合わせの続きをすることになった。

思いの外盛り上がったらしく、応接間の外にいても楽しそうな声が聞こえた。
打ち合わせを終えた部長は、ニコニコしながら帰ってきて、私にひと言こう言った。


(部長)「〇〇さん(相手会社の人)、俺と同い年だって!」


とても嬉しそうな顔や声のトーンからするに、よほど会話が弾んだんだなと思った。

私は、

「そうなんですね!同い年だと会話も弾んじゃいますね!」

と返した。


部長は相変わらずのトーンで

「あ〜そうなんだよ〜〜〜」

とひと言。


顔は笑ったままだが、可もなく不可もないお言葉を頂いた。



その後も部長は数人に同じ話をして、見事に全員から同じようなリアクションを貰っていた。

正直そこまでは「どんだけ同い年アピールしたいんだよ」とまでしか思わなかった。


しかし次に順番が回ってきた、私より一回りくらい上の先輩女性社員のこたえは一味違っていた。


「え!あの人同い年なんですか? なんか、、おじいちゃんみたいでしたよね。部長若いわ!!!」




「これだったか〜〜〜〜〜」

私はひとり感服した。


「俺はこの答えを待ってたんだよ」と言わんばかりに、部長の表情はたちまち明るくなっていった。

「同い年で気が合いますね」なんて言ってた自分が恥ずかしくてたまらなくなった。



なんとなく若いと言われて嬉しいのは女性だけなのかと思っていたが、若いと言われるのは性別問わずいつまでも嬉しいことなんだと実感した。



そして、なんだかこの出来事でキャリアの差をも見せつけられた気がした。

おじさんの求める答えができるようになるまではもう少し時間だなと思った、そんな瞬間であった。
社会人頑張ります!(違う)

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