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勝手に動画分析 #52「形に着目したモーショングラフィックスが巧い」

こんにちは、BYNDのNATUです。

BYNDではナビゲーターやTAとしてセッションに参加しています。

noteでは「週末にゆっくり嗜む動画」というコンセプトで個人的に気になった動画を毎回一つ取り上げ、4つのベース項目と1つのエクストラ項目の計5つを軸にその動画の唸るポイントを分析したり解説したりしてみたいなと思ってます。

今回はイタリアの制作プロダクションから、カタチの良さを伝えるプロモーション動画を紹介します。


The Shape of Lights


 (via vimeo|Studio Ianus)


Direction, illustration, animation: Studio IANUS
Music and sound design: Ronroco Audio


今回の5項目チャートはこんな感じです。



今回のエクストラ項目は「形の魅力」。


そしてそれぞれ5つの項目のショートコメントがこちら。



[LOOK:★★★★]


あえて実物と違う色合いやテクスチャ感を使ったLOOKになっていて、まず入り口として平面的なグラフィックデザインの良さで目を惹きつけるんですが、最後の最後で照明のプロダクトシルエットだったことがわかり衝撃を受けました。これはうまい。アクセントとして光彩によるボケ味や四角形をうまく使っているのも小憎い。


[音:★★★★]


サウンドデザイン、すごく良いです。幾何学図形を扱いながら生物的な音をあててる箇所とかほんと堪らない。無音で見た際に魅力の違いがとてもよくわかるのはサウンドデザインがよく機能している証拠ですね。


[編集:★★★★★]


まず初見でうまいと思ったのが場面場面の切り替え。それぞれのプロダクトに合わせてしっかりとシーンが切り替わるものの、一続きの巻物のようにスムーズに進んでいく展開は巧いの一言。それによって一区切り終えた後のエンディングロールが強く印象に残りますね。各プロダクトの特徴を捉えたシンプルなモーションデザインも見事で全く隙がない。


[構成:★★★★]


プロダクトの持つ形そのものの魅力をまずは取り上げて、その良さを「間」をたっぷりとったモーションデザインで演出しているのが面白い。視聴者に形の良さを自然と刷り込むような構成になっていて、2巡した時点で思惑通りそれぞれのプロダクトを検索していました。


[形の魅力:★★★★★★]


あらためてモーショングラフィックスというのは「形の魅力」を伝える際にとても効果の高い手法だなと感じました。多様な形の変化で目を惹きつけながら最終的な「完成形」に落ち着く展開はとても心に刺さります。未完から完成へむかう過程自体を表現できるのは動画の良さですが、シンプルなグラフィックを用いてそれが行える強みはモーショングラフィックスならではで、まさに真骨頂だなと感じました。



さて、以上いかがでしたでしょうか。

動画の面白みに少しでも触れてもらえたなら嬉しいです。

それではまた次回。NATUでした。

(Writer:スタッフ NATU)

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