【脱エスキスそもそも解けない】9月で追い込みたいなら、基礎こそ重要
こんにちは、さよきすです。
このnoteを書いたのが9月にはいると、例年のスケジュール通りならば、製図試験本番まで約1ヶ月。追い込んで、さらに力をつけようとされている時期かと思います。
本noteは少し焦り始めている方の参考になればと思います。
一級建築士の勉強の合間に、ネットを覗くこともあるかと思います。有名ブロガーさんのサイトを訪問したり、検索窓に「一級建築士 エスキス」と打ち込んで情報探してみたり。某掲示板にも情報が集まっていますね。もちろんこのnoteもそのひとつであるのですが。。。
表題について本noteでの結論を申し上げると、
①良質なインプットの根底にあるのは良質なテキスト。まずテキストが軸。
②入手した問題を繰り返し解いてアウトプットの回数を重ねる
です。
①についてですが、基準としてインプットするのはテキスト。そしてネットや口コミを通じても情報を得るが、あくまで補足にとどめる。
テキスト以外になぜネット情報を集めようかとするかといえば、
・自分のやっていることが不安
・他の受験者より優位に立つため
・方針を確認するため
・テキストを補うため
などがあるかと思います。
しかしテキストと問題をやり込むのが最も近道です。そして良い方法があれば真似て、自分にあったやり方に変えていきます。
②については、ただ問題をただやみくもに解いても力はあまり伸びません。目的をもって解くことが重要かと思います。
①インプットと②アウトプットはセットです。
では、順に書いていきます。
1.情報は良質なテキストを軸にして増やしていく
流通している情報の中は核心をついているものもあれば、本当のようなウソのようなものに遭遇することもあります。良質な有益な情報に触れられればよいのですが、核心をついているようで、実は割と偏見や推測に基づくものだったり、表面的なもの、採点に関係ない内容も流れています。
一生懸命というか、合格にむけ力むほどに、情報の良否に関係なく信じやすくなってしまいますので気を付けてください。
情報は適正量であれば良いのですが、多くなりすぎと判断の基準が曖昧になってしまいますのでその点も要注意です。
一級建築士の製図の試験は回答がばらつく、採点基準がはっきりとしないと言われるため、他の情報が気になり調べたくなる気持ちはよくわかります。
もし情報を集めるとしても、まず勉強・対策を進める上での軸をつくり、すこしずつキャパを広げていくと振り回されることも少なくなります。
軸=「主とするテキストや情報源」は絞っておき、対策を進めるうえで良いものに出合えば付け加えるスタイルで進めるのが良いか思います。軸があると自分にとって必要な情報かどうか、本質的な情報かどうかが判断できるようになってきます。
迷ったら原点である軸に戻れば良いのです。
ちなみに私が使用したテキストは以下です。解説も詳細ですし、オリジナル課題もついているのでオススメです。
2.どんな弱点を克服するために問題を解くのか意識する
twitterなんかにはチェックリストも流れていますね。私の合格年にはそのようなリストには出会えませんでしたが、便利そうです。自分のリストとして、細かい点やご自身の課題とされている点を追記されるのが良いのではと思います。
私自身も課題を解いてできなかったことリスト作っておいて、克服したら消してました。
一級建築士の試験は範囲が広く全貌がわかにくいため、これができたらOKというラインがわかりにくいですが、実はシンプルなのではと思います。
一級建築士の製図試験の受験経験をもとに、問われることを私なりに分解していくと、ざくっと以下のリストになりました。
もっと細かく分解できるかもしれませんが、私の経験として一旦身につけたい力と身に付け方を挙げさせて頂きました。
①課題文を素直に読解する力
⇒過去問、入手した課題を口に出して繰り返し読んでください。読んだ文章や条件を図面にするとどうなるか、王道の答えを学びます。
建物を組立ていくための課題文の読み方は過去記事をご参照ください。
ー↑は、まずは過去問を主体に練習。慣れたら受験年の演習課題で試す。過去問⇔演習課題いったりきたりする。ー
②グリッドとスパン割ができる力
⇒過去記事をご参照ください。
③ボリュームを作る力
⇒過去記事をご参照ください。
④ゾーニングする力
⇒過去記事をご参照ください。
⑤部屋を配置していくためのパーツの知識
⇒部屋、トイレ、階段(1回転、1.5回転、2回転)、吹き抜けなど。学校や市販のテキストでインプット。
ー↑は、過去問、演習課題どちらでもよい。インプットしたらそのパーツを使って組む練習。チビコマで良いので、回数を重ねる。ー
⑥基本的な法律の知識
⇒主に建蔽率、容積率、道路斜線・高さ関連、延焼ライン、2方向避難、屋外階段、防火区画(各区画ごとの面積)、防火・特定防火の使い分け、有窓・夢窓の扱い、排煙などを理解しておきます。学校や市販のテキストでインプット。
⑦設備の種類と特徴、使い方
⇒電気、照明、空調、給排水等。学校や市販のテキストでインプット。
⑧躯体を構成する構造部材と構造の特徴
⇒RC造一択です。柱、梁、片持ち、PC梁、基礎、壁、床板、地下躯体等。学校や市販のテキストでインプット。
⑨パッシブ手法の初歩的知識
⇒学校や市販のテキストでインプット。過去問や演習課題を繰り返し、アウトプット。
ー↑は過去問、演習課題どちらでもよい。一式図でなくてもよいので、図面やスケッチ、記述で手を動かしておく。ー
⑩課題用途ごとの初歩的な知識
⇒学校や市販のテキストでインプット。演習課題5問以上を繰り返し、アウトプット。
⑪課題用途の法律的知識
⇒R2年は「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」を押えておく。国交省HPや指針を確認しておくとよいかと。
ー演習課題で練習。エスキスまでで良いので回数を重ねる。記述もシュミレーションしておくー
一式図は9月時点で週に1回は書くようにします。まだ3時間かかる方は、頑張ってください。
完成した案の採点については、本当は良い指導者がいらっしゃるのがベストです。
もし自分で勉強せざるを得ない状況の場合は、入手したチェック表を利用することになります。
加えて、課題文に書かれていることが図面に盛り込まれているか、あわせてチェックします。
すると課題文を、初回読み1回以上、途中確認に1回以上、最後の確認に1回以上、採点する際のチェックに1回読むことになり、最低4回は読むことになります。
特に過去問でこれを何度も繰り返し実践していくと、自然と試験元特有のクセや言い回しが身体に染み込んでいきます。
上記のことを単純作業になるまでやりこんでください。
学科の結果発表があるまで、製図に力が入らなかった方、9月時点でいまいち伸びていない方も残された時間で挽回できるチャンスはあります。
やることは多いようで、ひとつひとつ見ていくと大したことはありません!
あなたの合格をお祈り致しております!!