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【脱120分エスキス】読み飛ばしを防ぎ、60分でエスキスをまとめるための課題文の読み方

こんにちは、さよきすです。

このnoteは一級建築士製図試験のエスキスが苦手な方向けに書いています。エスキスのポイントがつかめず、モヤモヤして自信が持てないという方が、猛者になる一助となれば幸いです。

ひとつひとつ手順を分解して進めていけば、ミス・減点が減らせ、合格に近づけます。

エスキスではいくつかの手順がありますが、本稿ではエスキスを短時間で行うための効率的な課題文について解説します。

また当読み方で問題を解いていくと、どこでミスをしているのか遡ることも可能です。

尚、グリッド・ボリュームの決め方は別記事にて投稿しております。

1.学校で習う課題文の読み方

まず課題文を読む時ですが、あなたはどのように進めていますか?

私が大手の資格学校に通っていた時には、素直に上から順番に読む方が大多数で、中には記述から読むという方もいらっしゃいました。

学校の指導では読む際の作業として、

・条件ごとにマーカーで色分け
・最初に3回読む

ことなどを習い、私も実践していました。

情報の整理と条件の抜けを防ぐためだとは思いますし、私も最初はマーカーしながら3回読んでいました。

ただ、やってみるとわかりますが、この読み方は非常に時間を使います。。。

更に、課題文を一気に処理することになり、整理が追い付かず条件を図面に反映しきれません

複数のマーカーを持ち替えながら、3回繰り返して読み、見直しの時には更に問題を読むことになるので当たり前です。課題文が長文化し情報量が多くなる最近の傾向からすると、尚更時間を使うことになりかねません。焦ればついつい読んだ気になって見落としてしまいますし、かと言って熟読を重ねて時間をかける余裕もありません。

この読み方は学校での演習の際はもちろん、試験会場でも多くの方が実践していました。時間のロスが大きい一方、読み飛ばしのミスを防ぐ効果はそう高くはないと思います。

すごく神経使いますし、私の場合は課題分を読み終えるころには、すでに集中力の半分を使いきったような気持ちになっていました。

実際のエスキス検討作業、製図作業に入るまでは体力や集中力は温存しておきたいものです。個人で差が出る頭の良さに依存せずに、ムダな工程を省きながら、正確に課題文を捉えて、いち早くエスキスに取りかかる読み方を身に着けると、非常にラクになります。

2.読み飛ばし・読み落し、ミスを防止する読み方

学校指導の読み方で苦戦した私が実践していた読み方は、以下となります。

 1.マーカー作業は一切やらない。
 2.通しで読まない。大項目ごとに、情報・条件を計画に反映。
 3.製図前のチェック読み
で各条件がクリアできているか確認。
です。

更に言うと、2.については各項目の読む順番を変えることで確実に情報整理でき、読み飛ばしを防止できます。

改めて言いますが、課題文を順番に通しで読んでいくと情報量がどんどん増えていき、読み終える頃には押さえるべき条件が非常に多くなります。

そして情報が多くなると考えるべきことが複雑になり、優先順位付けが難しくなる上、飛ばしてはいけない重要な内容も忘れてしまう可能性が高まります。

読み方を説明するにあたり、まず課題文に何の項目があるか、見ていきましょう。

なんでも良いので、過去問などを見てみてください。尚、以下の項目は過去問すべて共通です。

繰り返し問題を解いて、問われる項目を体に染み込ませましょう。

当記事では令和2年の試験問題のレイアウトを参照してみます。(過去問は転載できないため、建築技術教育普及センターHPよりDLください)

R_レイアウト

Ⅰ.設計条件の概要
設計課題となる施設の概要が書かれます。「この課題は~を計画するものである。」のような文章です。「~となるように計画する」といった表現で、建物の使われ方のイメージが示されています。

1.敷地及び周辺環境
敷地や周辺の条件が示されます。基礎の検討材料となる地盤やアプローチのヒントとなる要素が多いです

2.建築物
どんな部屋を盛り込まなければいけないか、部屋の中には何を示さなければならないかが細かく書かれています。要求室を外すと減点が大きいです。また要求室をまとめているのは「部門」です。部門を固まりとして捉えておくことは非常に重要です。

3.その他の施設
いわゆる外構です。駐車場や駐輪場の条件が示されます。エスキスを進める上で、たいへん重要です。なぜ重要かというと、建物の計画可能な位置が外構で決まるからです。

4.計画にあたっての留意事項
計画及び図面へ反映させて欲しい事柄が書かれています。記述や図面への書き込みにも関わる重要な事項が並びます。

Ⅱ.要求図書
1.要求図書
作図が必要な図面が書かれています。言うまでもなく満たさないと欠格となりランクⅣです。最近は1~3階 or 基準階+1,2階に断面図1面を求められます。

2.面積表
課題では自分で表を書くことが多いかと思いますが、試験本番では解答用紙に面積表があらかじめ印刷されています。計算間違いに気を付けましょう。

3.計画の要点等
記述で書いて欲しいことが例年10問でます。

いよいよ課題文の読む順番ですが、

Ⅰ.設計条件の概要
    ↓

1.敷地及び周辺状況
    ↓

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