健全な人間関係に必要な○○の力 通読目安:7分
健全な人間関係を築くには、孤独と手をつなごう、というお話です。
自分の孤独の時間を自分できっちりできないような人には、他人を愛する資格はないと思う。
一人で生きていくことができて初めて、人を抑圧することなく愛せるんだと考えている。
ピート・ハミル(アメリカのジャーナリスト)
孤独な時間を自分できっちりするとはどういうことか?
それは、精神的に自立していること。
それがないと、自分のアイデンティティを保つために、誰かを頼ることになって、相手から重いと思われてしまうこともあります。
人を頼ることは悪いことではないんですが、依存はちょっと違います。
■依存は何が問題?
依存の問題は、相手をコントロールしようとしたり、おかしな思い込みを作ってしまうからです。
だから、相手が友達と飲みに行くのもダメ、遊び行くのもダメ、返信はすぐにくれないとダメ、みたいなったり、連絡がつかないと、他の相手と遊んでるんだ、他に好きな人ができたんだ、みたいになって、事実とは限らない思い込みをたくさん作ってしまって、心が病んできてしまう。
大好きな相手が、チャット送って返信が全然こなかったりしたら、不安になったり、いろいろ考えちゃうのは誰でもあると思います。
だけど、そう思っても、忙しいのかなとか、仕事長引いてるのかなとか、相手の事情を考えて、自分の感情をコントロールするものです。
ところが相手に依存していると、相手の事情が思考から抜け落ちてしまって、なんで連絡くれないんだろう、待ってるのに、私はすぐに返信するのに・・・というふうになる。
これ、疲れちゃいますし、相手からすると、心に余裕があるときならともかく、疲れてたりしたら、勘弁してくれ・・・ となってしまいます。
そうならないためには、孤独の時間を大切に、楽しめる、自立した精神が必要。
では、孤独な時間を楽しむためには、どうすればいいでしょう。
これから三つの方法を紹介します。
①メイク(make)系の趣味を持つ
メイク系の趣味っていうのは、何かを作る趣味ということです。
僕の場合だと、執筆とか記事を書くとかいうことになってきますが、他にも、絵を書くとか、アクセサリー作るとか、野菜づくり、盆栽、料理・・・
とにかく、終わりがなくて、いつまででもやってられるもの。
映画鑑賞とかでもいいんですが、できれば熱中してやめられなくなるようなものがいいと思います。
続けるコツは、うまくやろうとしないこと。
別に下手でもいいんです。
自分が楽しければいいんだから。
でも、続けてると、もっとこうしたい・・・みたいな気持ちが出てきて、強制されてるわけじゃないから、面白くて自然と続くということになっていきます。
難しく考えず、ちょっと興味あるものをやってみてください。
②人間関係を分散する
所属コミュニティを分散する、とも言えるかなと思います。
恋人、夫、妻、子供・・・それらは確かに大事ですが、それがすべてで、他に付き合いがなかったりすると、依存状態になって、健全な関係が築けなくなります。
なので、外に友達を作るとか、大人のサークルみたいなものもあるので、そういうものに参加してみて、つながりを作るとか。
本を読む人なら、読書会などもいいかもしれません。
会社だけの人間関係、家だけの人間関係・・・
そういう感じだと、行き詰まりやすいし、そことの関係が壊れたとき、会社なら引退したあと、何も残らないことになってしまいます。
そのときの孤独は、本当に孤立した状態・・・精神的に良くないやつです。
なので、一つのコミュニティがダメになっても、こっちがある、話ができる、というふうに、つながりを持っておけるようにしましょう、ということです。
③他人は他人、自分は自分と受け入れる
これは当たり前のようですが、かなり大事です。
どんなに仲のいい友達でも、夫でも、妻でも、子供でも、恋人でも、自分と同じ人間はいません。
考え方が似ているところがあっても、まったく同じということはない。
どこかで、細かいところで、違うってところがある。
言われてみれば当然と思うかもしれませんが、これが分かってないと、なんでわからないの?
なんで理解しないの? みたいな事になりかねません。
確かに、付き合いがながければ、相手の癖とか思考がだいたい分かってるから、こういう場合はこういう反応を求める、みたいなものも、分かるかもしれません。
でも、完全には分からないですよね、それは。
だから、自分が相手のことを完璧に分かると思うことも、相手が分かってくれるだろうと思うことも、ちょっとだけ傲慢です。
エスパーじゃないから、相手が何を考えてるかなんて、どんなに親しくても完全には分からない。こうだと思って動いても、間違ってる可能性もある。
だから、相手を理解しようとする努力や、自分が伝えたいことを伝える努力は、何年、何十年一緒にいようと必要です。
自分は自分、他人は他人。
分かり合う努力をする。
しかし・・・
努力しても分かりあえないこともあります、当然です、他人は自分ではないから。
そんなときは、妥協点を見つけたり、いろいろやり方はあるわけで、自分と他人は違うんだと、ふと思い出せば、まあしょうがないか、というふうになる。
押し付けようとするから、怒りがでてきてしまうわけですからね。
ということで、自立した精神をもって孤独を楽しむために必要な三つ、ぜひ、考えて、試してみてくださいね。