名推理エルドリッチ

名推理エルドリッチは、スプライトをガンメタしようとした結果選択されるデッキである。

構築と相性だけを知りたい人は目次から序盤を飛ばして欲しい。
序盤はデッキ選択と名推理の採用に至る経緯を述べている。

スプライトへのメタデッキに求められる要件

スプライトの特徴として
・誘発1枚のみでは止まりにくい
・盤面が強固
・広い自由枠
が挙げられる。
つまりスプライト相手に中速デッキで真正面から挑むのは勿論、高速デッキであっても先後合わせて見ると不利な戦いを強いられる。

一方でスプライトの自由枠には誘発や冥王、三戦等が採用される事が多く、罠デッキの最大派閥が神碑な事もあって羽根帚すら採用されない事が多い。
その場合スプライトは先攻5伏せに対してのプランを構築段階で持っていない事になる。

つまり
・先攻を取ったらほぼ勝てる
・後手からワンチャンある
この2条件を満たした罠デッキがスプライトメタ足り得る。

神碑の脆さ

スプライトメタデッキとして見た時の神碑は脆い。
というか後手の勝率が低い。

神碑の問題の1つとして、削りや謙虚の採用が必須レベルである事が挙げられる。
削りや謙虚を打つターンはゲーリによる盤面干渉が不可能で、ゼロヴォロスの直撃を回避出来ない。
一方で特に削りにリソース面をある程度依存しており、削りを温存するプレイでは神碑魔法が泡やうさぎ程度の妨害能力しか無い事もあって押し切られやすい。
さらに泉へのスマッシャーズが直撃したり、そもそもキャロットで1枚分止められたりと、スプライトメタを名乗るにはあまりに後手勝率が悪い。

エルドリッチの強み

エルドリッチは上記の神碑が抱えている問題を和らげている。
エルドリッチは削りを採用せずともエルド魔法罠1枚からリソースを維持する事が可能で、故にラー玉ラヴァゴといった裏目の無い捲り札の採用を可能にしている。
さらに1枚からリソースを維持出来るのでデッキの枠を1枚で強いカードで固める事を可能にしていて、ラー玉ラヴァゴを採用する際に先攻で浮くデメリットを無視しやすい。

名推理の採用

とはいえラー玉ラヴァゴは先攻で被ると流石に弱いし、先後問わず勝ち筋になれるカードの方が望ましいのは確かである。そこで名推理+パンクラのパッケージ採用である。

名推理はリソース兼初動であり、採用により先攻勝率を落とす事は無い。
一方でパンクラが出てくれば後手札に早変わりし、またエルド本体が出てきた場合でも2500打点でスプライトに対して何らかのアクションを求める事が可能である。
スプライト側の手札が弱くてスマッシャーズを構えられなかった場合はゼロヴォロスを許さない為、攻撃表示で出せる黒リクシルというのはスプライト対面にはそれだけで有効だと言える。

また名推理はデッキの短期的な出力の底上げに貢献してくれる。
エルドビームで後手から捲る場合は残りの手札は3枚になってしまうが、内1枚が名推理であれば失ったアドバンテージの回復を見込める為、ゲームの山場が序盤に寄っている今の環境に合ったカードだと言える。

構築

構築の補足

・エルド2
神碑相手に1枚なら飛んでも勝つ。
むしろ先攻でラヴァゴパンクラ辺りと被ると罠の引きが弱いと捲られるので、名推理の捲れ方も加味すると2枚が適正と判断。
・ラヴァゴ3パンクラ2
枚数は好み。
デッキ枚数も含め1番しっくり来る確率に弄っても良い。
・通告3
後手捲りでキャロットを撃ち漏らした時にあると楽。

各対面の相性

・スプライト
有利
基本的にお互いがお互いの先攻を捲れないので先攻ゲーだが、エルド側がラヴァゴやビーム等で後手から切り返せる可能性を持っている為長い目で見るとエルド側が勝ち越す。

・イシズGS
五分
先取った方が気持ち良くなって勝つ。

・神碑
五分
エルドが泉虐めまくって息切れした所を押し込むか、その前に神碑がLOを決めるかというゲーム。
巷ではエルドガン不利だと言われているが、エルドを使用してDC1st初日Lv20を達成した時も神碑に1回も負けていないので恐らく政治。
なお長いゲームをする都合EXを多用するので、フェニックス2枚採用やティラス、ガンガリディア等の採用を強く推奨する。

・デスピア
ガン不利
割拠以外碌に永続刺さらないし、リソース太めだし、打点デカくて長いゲームさせてくれないしで最悪。
最不利と言って差し支えない。

・エクソシスター
不利
ラヴァゴが効かず、名推理での捲りをしにくく、御前も効かない最悪デッキ。
先攻も下振れを引くと捲られるので、デスピア程シビアな要求値では無いものの不利。

・斬機
微有利
こちらもラヴァゴが効かないデッキであるものの、エクソよりは後手からまくる要求値が低いのでまだ何とか。
先攻も本当の下振れを引くと捲られるが、除去を用いた有利なトレードをしかけやすいのでまだマシ。

総評

立ち位置はそれなりに良いが、2ndで使うかと言われたら否である。