母の不安で自分の知らない自分の経歴があった件。①
お母さんが行ってる神様の所へお前も一緒に行ってみる?と、聞かれたのは8歳の頃。いいよ!と、答えたもののどんな所かは考えもしなかった。端的に書くと、8歳の自分が朝晩のお祈りに意味を見いだせなくて、辞めたいよ。と、母に伝えるまでにそれ程時間はかからなかった。不機嫌そうではあったものの、お前の籍は抜いたからもう一緒に来なくて良い。そんな内容だったように思う。
これが、私にとって最初の意思表示だった。
そんな私も思春期を迎え、母が何かと盲信的な所や、謎温熱機が家に増えたり、母を理解するのは無理な気配を感じて遠巻きにしていた。高校受験の時にカバンのポケットに件の神様のバッチが仕込まれてて母に激怒した事を境に、神様がいる生活の母と、気持ちでは線を引き、いわゆる住み分けをする事にした。そこからは、それに関して衝突する事はなくなった。
私は母のいる世界を尊重していたし、踏み込む事もなかった。経験の少ない私は、私がそう思うなら相手もそうだろう。そう思ったし、齟齬も生じなかった。あなたは信じている。けれども私は信じていない。
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